院長ブログ

事故

2019.06.22

「道路に倒れてた!」
その言葉に手の中を見やると、鼻から血を出してる子猫が
「そのままにしておくと、車に潰されちゃうから連れてきた!」

保護した方の事情を聞いてみると、交通事故らしい。
顔が少し変形し出血してる。
眼も開かない、声も出ない!
呼吸はしてはいるものの、体温は低く危険な状態である。

体重は500グラムちょっと!
まずはショック状態の改善から開始である。
痛み止めを使い、輸液してICUで加温と酸素処置。
両鼻は血で詰まってるが、綺麗にするのは血が止まるまで待とう!

処置を開始して24時間が経過した。
横になってた子が、少しだけど起き上がった。
出血も見た目は止まってる!
眼は開かないが、呼吸は落ち着いてはきている。

状態の改善には、水分と栄養の補給が絶対に必要である。
水分は輸液で行うにしても、栄養は口からでなくては無理がある。
ある程度大きな子の場合は鼻チューブを使い栄養補給をするが、子猫でしかも顔の怪我である。

猫には肝リピドーシスという、特徴的な肝臓病がある。
肝リピドーシスは「脂肪肝」のことで、肝臓に中性脂肪が蓄積してしまう病気です。
ヒトの脂肪肝は脂質や糖質を摂り過ぎた場合や酒の飲み過ぎでなるが、猫ちゃんの場合はヒトとは違い、食べない状態が続き‥いわゆる飢餓状態になると発症するのです。

食べない状態が続くと体に蓄えている脂肪を分解し栄養にしようとするのです、脂肪を効率良く処理できないため脂肪が肝臓内に溜まってしまうのです。
そして「脂肪肝」となり徐々に、肝臓の機能が低下して肝不全へとなっていきます。
肝リピドーシスは死に至る、とても怖い病気です。
特に肥満の子は、3日以上の絶食状態で発症するとまで言われています。

そのため猫ちゃんが入院した場合、どうやって食べさせていくかが大変な仕事になります。
今回の場合は、事故で顔を損傷です。
自分で食べ出すには、相当の時間が必要と思われます。
当然ですが、目の前にフードを置くだけの看護じゃ全く無理です!

時間をかけ、少しづつ少しづつ口に中にフードを入れていきます。
痛みを取り除き水分と栄養を与え、また心地よい環境の中にいるためか眠り方も変わりました。

事故は悲惨です。
車の運転には十分に注意しなくちゃと、再認識しました!

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