院長ブログ

猫免疫不全ウィルス

2020.02.02

ウィルスは世界中に多く存在し、様々な動物に感染し病気を引き起こします。
2月は、ヒトではインフルエンザ・ウィルスの感染が多い時期です。
そのような時期、世界中に拡散し肺炎感染者が増え話題になっているのが新型コロナウィルスです。

ウィルスは細菌よりも極小さく、生きた細胞に入り込まないと増殖することができない感染性微生物です。
ウィルスが体の中に入り込むと、体の中では免疫システムが働き始めウィルスを攻撃します。
健康な動物の体の中には、免疫というウィルスなど外部からの侵入に対応する防御システムがあります。

ところが、世の中には免疫システムを壊してしまうウィルスが存在するのです。
その中で特に有名なのが、ヒト免疫不全ウィルス(HIV)です。
このウィルスに感染すると免疫機能が低下し、健康であれば問題無いような病原体にも感染してしまいます。
そして病気を発症し、エイズを起こしてしまいます。

実は猫ちゃんにも、同じようなウィルス感染症があります!
猫科の動物にだけ感染する『猫免疫不全ウィルス(FIV)』です。
このウィルスは、ヒトには感染しません!

猫免疫不全ウィルス感染症(FIV)は、一般的には「猫エイズ」とも呼ばれています。
FIVに感染すると、免疫をつかさどる大切な細胞が体の中から減ってしまいます。

感染した場合、ヒトのHIVと同じように急に症状が出るわけれではありません。
また感染したからと言って、発病しない場合もあります。
FIVは唾液に多く含まれるため、喧嘩した際の噛み傷からの感染がほとんどです。
ウィルスが唾液に多くいるからと言って、仲良しの舐め合いくらいでは移ることの無い感染症です。

FIVは、血液検査で調べます。
左側のキットが『FIV陽性』に出たモノ、右側が「FIV院生」です。

感染初期は、無症状です。
発症すると多くの子に、口内炎や歯肉炎などが見られます。
免疫系が壊れるため、病気が治りにくいなど様々な症状がみられます。

予防には、ワクチンがあります。
しかし一番は、外に出さないことです!

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