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若山動物病院ブログ

セットポイント

セットポイント

テニスやバレーボールの試合を見ていると「セットポイント」と言う言葉が出てきます。
これはあと1点でそのセットをとることができるポイントのことです。
つまりセットの勝敗を決める最後の1点のことです。

実はカラダの中にも、セットポイントなるモノがあります。
と言っても、カラダの中で戦っている訳ではありません。

実は「セットポイント」とは体温に関係してるモノなんです。

体温は、脳の視床下部にある「体温調節中枢」により調節されてます
この体温調節中枢は体温を調節する司令塔的な働きをしており、体温を一定に保つようにしています。
この体温調節中枢で設定された体温を「セットポイント」と言います。
ヒトでは37℃くらい、犬猫では38どチョットくらいに設定されています。

しかし細菌やウイルスの感染、また炎症が起きたときなどには、セットポイントが高く設定されます。
そうなると体温を、高く設定されたセットポイントまで上げようとします。

熱が出ると免疫応答が活性化し、免疫細胞の働きが強まります
この免疫応答とは、カラダの中に病原体が入った際に免疫細胞が攻撃したり、カラダを守ろうと様々な働きをすることです。

つまり熱が出ることで、免疫細胞の働きが活発になりカラダの中に入り込んだ細菌や免疫がウイルスなどの病原体を攻撃する力が増えます!

その結果、細菌やウイルスの感染、また炎症が抑えられ体調が復活します。
そうなると、セットポイントは高いままでいる必要が無いため、元の位置に戻ります。
そして体温は、平熱に戻ります。

熱が出ることは、生体防御反応の一つであり悪いことではありません。