若山動物病院ブログ
カイカイ
千葉県佐倉市の『若山動物病院』の千明です。
ここ最近の湿気で耳の中が蒸れてしまっているのか、よく右耳をかいている病院犬ルーサー ▼・ᴥ・▼
かいてはいるけど1回の時間はそんなに長くなく、必死にかいている様子でもない。
もうそろそろシャンプーする時期でもあるので、その時まで様子を見ることに。
数日後またも右耳をかいているルーサー。
よく見ると耳をかいた後に右耳が垂れてしまっています。
耳が垂れているのは違和感を感じているサイン。
これはまずいと右耳をめくってみると耳の入り口が全体的に赤くなり、一部がかき壊されてしまっていました!
専用の道具で耳の中を見てみると、茶色の耳垢は多くついていますが赤くなったり腫れたりはしていないのでまだセーフ (´∀`; )
軽度の外耳炎ということで点耳薬をつけてしばらく様子を見ることになりました。
さっそく点耳薬を右耳に入れて少しすると右耳の違和感がなくなったのか、右耳がいつもの位置に戻ってニッコリ笑顔になりました (*´ᴗ`*)
そんなルーサーの様子に後ろでシロちゃんもニッコリ笑顔に ( ⁰̷̴͈ ꇴ ⁰̷̴͈ )
ワンちゃんの耳は人間と違って外耳道がL字型に曲がった独特な構造をしています。
この構造の影響で耳の中に湿気がこもりやすく蒸れてしまい、外耳炎をおこしやすい環境を作り出してしまうのです。
外耳炎を予防するために大切なのは「通気性をよくしておくこと」と「いじり過ぎないこと」
定期的にトリミングが必要な犬種の子は湿度が高い季節はなるべく耳の毛量を減らし、耳の穴を塞いでしまわないようにしてあげることで通気性をよくすることができます。
また耳の中に毛が多く生えている子は耳の毛を抜いたり切ったりしてあげるのもおすすめです。
耳には自然に耳の中の汚れを外に出す『自浄作用』という機能が備わっています。
専用クリーナーでの耳洗浄や綿棒などでの耳掃除をこまめにおこなってしまうと、その自浄作用が破綻して余計に汚れてしまったり感染症や炎症をおこしてしまったりすることがあります。
湿度の高い季節は皮膚や耳にトラブルが多くなる季節でもあります。
定期的に状態を確認してあげることで、赤みやニオイなどの異常を早く見つけてあげることができます。