若山動物病院ブログ
熱中症は怖い
まだ梅雨も明けて無いのに、今朝のテレビのニュースは熱中症の話題から始まってました。!
なぜ熱中症が起こるのか
ヒトも犬も猫も、体温が一定に保つために「自律神経」が働いています。
暑いときには自律神経が働いて、血管が拡張しカラダの熱を放散しようとします。
また犬では、ハァハァと呼吸をしカラダから熱を逃します。
そのため暑くても、短い時間であれば熱中症になることはほとんどありません。
しかし長い時間、高温多湿の環境の中に居ると体温調節がうまくいかず、体温が異常に高くなる事で起こります。
熱中症の症状とは?
熱中症になると、必ず脱水を起こすため様々な症状が見られます。
脱水とはカラダの水分が減る事ですから、血液検査では電解質、また肝臓や腎臓などに異常が見られるようになります。
熱中症は軽い症状から命にかかわる重篤な症状まで様々な症状が見られ、以下のような段階に分類されています
Ⅰ度(軽度)
ナトリウムが不足している状態で、応急処置で対応できる軽度の熱中症です。
強い喉の渇きや動悸などの症状が現れ始めます。
風通しのよい日陰で涼む、首の周りや脇の下、脚の付け根などを冷やし、経口補水液などを飲まるなど「カラダを冷やす事と水分補給」などの応急処置を行います。
Ⅱ度(中等症)
循環不全が起き病院での処置を必要とする状態です。
体温が上昇し、カラダの水分と電解質が失われ続け体内のバランスが大きく乱れ、「ぐったりする」「力が入らない」などの症状が現れます。
また吐き気や下痢などの胃腸障害や、ボーっとするなど意識の低下などの症状が見られることもあります。
少しでもおかしいと思った場合には、早急に治療が必要となります。
Ⅲ度(重度)
体温調節機能を喪失している状態
Ⅱ度の段階で、速やかに適切な対処を行わなかった場合にはⅢ度に進行してしまいます。
体温は40℃を超えるくらいまで上がり、ボーっとしたり痙攣や障害や動きが悪く重篤な状態となります。
高熱や極度の脱水、電解質バランスの乱れなどから脳や肝臓、腎臓に機能障害を起こしてしまいます。
場合により、命に関わる事もあります。
日射病・熱射病との違い
「日射病」や「熱射病」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
いずれも熱中症の一種ですが、厳密には発症する条件や症状などが異なります。
それぞれの特徴を見てみましょう。
日射病とは?
熱中症は、気温や湿度が高ければ曇りの日や室内でも発症します。
その中でも炎天下で発症した場合には「日射病」と呼ばれることがあります。
熱射病とは?
熱中症の症状の中でも、重篤なⅢ度を「熱射病」と言う事があります。
熱中症の進行度合いや症状の現れ方にはヒトのより違います。
そのため体調が何か変化な?と思ったら、ためらわずに受診しましょうね。
意識した水分補給が大切です!