若山動物病院ブログ
免疫力を上げる
30℃を超えて当たり前、そんな暑い日がズーッと続いてます。
外から屋内に移動、部屋に入った瞬間の涼しさの快感。
でも自然の涼しさじゃ無いせいか、時間が経つと足元が冷えてきます。
暑いのもストレス、冷えもストレスですよね!
ストレスは免疫力を大きく落としてしまいます。
今日は、ストレスと免疫力の話です。
身の回りには、細菌やウイルスなどの病原体が飛びまくっています。
それらからカラダを守っているのが「免疫力」です。
免疫力は、毎日カラダの中で生まれている多数の「がん細胞」がやっつけています。
つまり「がん」にならないのは、「免疫力」のおかげなんです。
そのため「免疫力」を「がん」の治療に使用することもあります。
そんな「免疫力」は「自律神経」が乱れると、下がってしまいます。
つまり自律神経は「免疫細胞」の働きをコントロールしていると言う事です。
そのため「自律神経」を整え「免疫力」を下げないようにしなくてはなりません。
免疫細胞は血液やリンパ液、脾臓や腸などに存在しています。
血液の中には、主に顆粒球、リンパ球、単球などの免疫細胞がいます。
顆粒球は殺菌作用のある顆粒を持ち、細菌などを取り込み破壊し消化します。
単球は最も大きな免疫細胞で、異物を取り込んだりリンパ球に司令を出します。
リンパ球は細菌やウイルスなどの病原体に感染した細胞を攻撃したり、抗体を作り病原体を記憶し、カラダから排除する働きをします。
自律神経の中の交感神経が優位になると顆粒球が増え、副交感神経が優位になるとリンパ球が増えます。
交感神経と副交感神経がバランス良く働くことで、免疫細胞の働きをコントロールしています。
自律神経が乱れると免疫細胞の働きが弱まり、カラダに大きなトラブルを引き起こします。
そのため自律神経のバランスを整えることが、免疫の力を高めるために重要となります。
そして自律神経のバランスを崩すのが「ストレス」です。
ストレスは血圧を上げたり、免疫力を弱めます。
またストレスは交感神経を優位とさせるため、顆粒球が増えすぎてしまいます。
その結果、顆粒球の中にある活性酸素が増え「がん」に都合の良い状態となってしまうだけでなくリンパ球の働きを抑えてしまいます。
つまりストレスは「がん」が発生しやすい状態を作り出してしまいます。
ストレス解消には体を冷やさない事と笑顔、つまり笑う事です。
笑いはNK(ナチュラルキラー)細胞を活性化させ、免疫力を上げます。
逆にストレスはNK細胞の働きを弱めてしまい、健康を害してしまいます。
これは「がん」の治療でも、とても大切な事なんです。
ちなみNK細胞は生まれつきカラダに備わっている、免疫細胞です。
そして常時カラダの中をパトロールし、細菌やウイルスなどの病原体やがん細胞を見つけると攻撃しやっつけます。
NK細胞はとても強い殺傷能力を持つため、NK細胞療法と言う「がん」の免疫療法の一つにもなっています。