若山動物病院ブログ
犬が感じる世界
千葉県佐倉市『若山動物病院』の松田です。
皆さんは第六感って信じますか?第六感とは、直感的な感覚や無意識のうちに物事を予見する能力のことです。何か悪いことが起こりそうな気がする、あるいは人が言葉にしなくても気持ちを感じ取ることができる感覚のこと、霊的な感覚もこの内に入るそうです。
ありそうでなさそうな感覚ですよね、自分はあったら面白いと思うのであって欲しい派です。
導入では第六感のお話しをしましたが、今回は犬の五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)についてお話ししたいと思います。ワンちゃん達は、私たちとは異なる独自の特性を持っています。犬が世界をどのように感じ取っているのか、五感ごとにお話しします。
- 嗅覚
まず、犬と言えば嗅覚です。犬の嗅覚は、驚異的な能力を持っており、人間の約10,000〜100,000倍もの感度があると言われています。犬の鼻には約3億個もの嗅覚受容体が存在し、その力を使って微細な匂いの違いを感じ取ります。この優れた嗅覚のおかげで、警察犬や災害救助犬としての活動が可能になります。
- 聴覚
犬の聴覚もまた、非常に発達しています。人間が聞こえる音の範囲を超える高周波の音を感知でき、最大で65,000ヘルツまで聞くことができます。これは、人間の約4倍の距離の音を捉えることができることを意味し、特に高周波の音に対する感度が非常に高いです。
- 視覚
犬の視覚は、私たちのように色を豊かに見ることはできませんが、その代わりに暗い場所での視力が非常に優れています。犬は青と黄色の二色覚を持ち、赤や緑を区別するのは難しいですが、動く物体を捉える能力に長けています。このため、動くおもちゃやボールに対して強い興味を示します。
- 味覚
犬の味覚は、人間ほど繊細ではありません。犬は約1,700個の味覚受容体を持ち、苦味、酸味、塩味、甘味を感じることができますが、嗅覚と密接に連携して味を感じ取ることが多いです。ですから、犬にとって食べ物の匂いが非常に重要です。
- 触覚
最後に触覚ですが、これは犬のひげや足の裏が特に敏感です。ひげは周囲の物体や空間を感知するために使われ、犬が暗い場所でも上手に動けるようにサポートします。また、皮膚全体が温度や圧力、痛みを感知することができるため、触覚は犬の生活において非常に重要な感覚です。
犬がどのように世界を見て、聞いて、感じているのか少しわかりましたでしょうか。
それではまた!