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猫の指

猫の指

特殊な場合を除いて、普通の猫の指の数って「前足は5本、後ろ足は4本」だって事知ってましたか?
この違いは、チョット不思議に思えるかもしれません。
しかし猫にとっては、とても合理的なんです!

前足と後ろ足の指の本数が違う理由には、進化の過程での適応や生活スタイルが関係しています。
猫の指の本数の違いを知るには、前足と後ろ足の構造と働きを知ると理解しやすいんですよ!

目次

猫の前足の指

猫の前足の5本の指のうちの1本は「デュークロー」と呼ばれる、他の指とは少し異なった位置にあります。
デュークローとは、一般に言う「親指」のことです。
デュークローは地面に接触しませんが、特定の動作に役立っています。

猫の前足の5本の指は、主に「掴む」「引っ掛ける」といった動作に適しています。
特に親指にあたるデュークローは、獲物を捕まえたり木に登ったりする際に役立ちます。

デュークローは、しっかりと物を掴む際に役立ちます。
つまり獲物を捕まえた時に獲物が逃げないように、きっちりと掴み込み離さないようにすることができます。
猫は攻撃に際に爪を出して引っ掻きますが、獲物を獲る場合にはデュークローを使い獲物をしっかりと掴む力を持っています。

またデュークローは木に登る際にも引っかかりやすくなり、安定感を増します。
しかも顔を洗ったり、毛づくろいをしたりする際にも微細な動きをします。
前足の指が器用に動かせることで、清潔を保つための動作をスムーズに行うことができます。
そしてニオイを消して敵から身を隠すための行動にも役立ちます。

このように5本の指を持つ前足は、獲物を獲ったり身を守るための行動など暮らしの中で役立っています。

猫の後ろ足の指

猫の後ろ足には、4本の指しかありません。
この違いは後ろ足は主に「跳ぶ」「走る」といった移動能力に特化し、前足とは異なる働きをするためです。

猫は後ろ足を使って強い力を発揮し、短時間で加速して走ることができます。
指の数を4本に減らすことで後ろ足が軽くなり、効率的に力を発揮しやすくなります。
シンプルな構造によって、猫は瞬発力を高め急な方向転換や跳躍を行うことができます。

また後ろ足の指の少なさが高い場所から跳び下りるときや、急激なダッシュで方向を変えるとき、また走行中のバランスを保つのにも適しています。
このように後ろ足の指が少なくが軽いことで、猫は敏捷で素早い動きが可能となったのです。

考えてみれば・・・

猫は元々が砂漠の動物ですから、食料となる獲物と出会うことは多くはなかったでしょう。
そのため前足には、獲物を確実に捕まえるための器用さと掴む力が必要だったんでしょうね。
後ろ足には、素早く追い詰めるための瞬発力や跳躍力、スピードが求められた結果、前足と後ろ足が異なる進化の道筋をたどったのでしょうね・・・
もし獲物に逃げられでもしたら、次の獲物に出会うのはいつのことになるか・・・ですもんね!

当院は、そんな猫に優しい「キャット・フレンドリー・クリニックのゴールド認定動物病院」です。
また動物看護師さんたちは、猫の専任従事者の資格を持っていますので安心してご来院ください!