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猫のご飯に対する習性

猫のご飯の習性

猫ちゃんが寝てる姿や食べてる姿は、可愛くて見ているだけで癒されますよね。
でも猫ちゃんって意外とグルメで、好き嫌いが多かったり、急にごはんを食べなくなったりすることもあります。
実はこれは猫ちゃん特有の「食事に対する習性」が関係しているんです。

そうなのよねぇ〜!
ごはんの好みや食べ方にも、こだわりがあのね。
今回はそんな食へのこだわりや習性についての紹介です!

肉食動物としての習性

猫は完全な肉食動物であり、本来はネズミや鳥などの小動物を狩って生活していました。
そのためタンパク質を好み、糖質の多い食べ物や穀類など植物性のモノはあまり好まない傾向があります。

ヒトや犬と違い、甘いのは感じないのよねぇ〜
でもニオイや旨味には敏感で、そこに美味しさを感じちゃうの!

フードの好み(ニオイ・味・温度・食感)

猫が食事をするかどうかは、主にニオイによって決まります。
嗅覚が発達しているため、フードのニオイが薄くなると食欲が落ちます。
また猫は温度にも、とても敏感なんです。
そのため冷蔵庫から出したばかりの冷たいフードよりも、体温程度(約38℃~40℃)の温かいフードを好みます。

食感の好みも、それぞれ!
私はカリカリのドライフード派だけど、しっとり柔らかいウェットフード派もいるし・・・

食べ方の特徴(少量頻回)

野生時代の猫は、小さな獲物を何度も捕まえて少量ずつ食べていました。
その名残から、猫は基本的に一度にたくさん食べず1日に何度も少しずつ食べる習性があります。
これを「少量頻回」と呼びます。

フードを一気に食べないで、残して何度も食べるの子いるでしょ?
それって、その習性によるものだよ!

食事時間の好み(薄明薄暮性)

猫は「薄明薄暮性」といって、朝方と夕暮れの時間帯に活動が活発になります。
この時間帯に自然と空腹を感じ、食欲が増します。

つまり・・・
ご飯が2回なら、早朝と夕方にあげるのが良いってこと!

偏食の傾向と原因

猫は非常にグルメで、偏食の多い動物です。
特に幼少期に食べ慣れたフードにこだわり、新しいフードを拒む傾向があります。
これは幼少期の経験による「味覚の刷り込み」によるものです。
そのため生後2~3ヶ月頃までに食べた味や食感が、生涯の好みに大きな影響を与えます。

またストレスや口内炎や腎炎などの病気でも、好きなフードでも食べなくなることもあるよね。
体調悪いと、食欲落ちちゃう!

食事環境へのこだわり

猫は食事の環境にも、とても敏感なんです。
例えば・・・
深すぎる器でヒゲが当たる、食器が汚れている、人通りが多く落ち着かない場所、他の動物が近くにいるなどでストレスや不快感を感じると食欲が落ちてしまいます。

そのため安心して食べることがができる、静か〜で心地よい環境が好きなんです!

年齢や体調による食性の変化

猫の食習慣は、年齢や健康状態によっても変化します。

🔳子猫期
 成長のために高タンパク、高カロリーな食事を少量ずつ頻繁に摂ります。

🔳成猫期
 栄養バランスの取れた、総合栄養食が基本となります。
 運動量や避妊去勢後の状態に応じて食事量を調節します。

🔳高齢期
 消化能力が低下し、歯や関節のトラブルが出てきます。
 そのため消化が良いフードや、食欲を刺激するニオイが強めのフードが好まれます。
 また腎臓病などの病気が増えるため、特別療法食を使う場合もあります。

まとめ

猫のご飯に対する習性は、本来の野生的な習性や嗅覚の敏感さ、幼少期の経験や環境へのこだわりなど、さまざまな要素が複雑に関係しています。
猫ちゃんに適した食生活を送らせてあげるには、その本能や嗜好を理解し、フードの選択や与え方、環境づくりを工夫することが大切です。