若山動物病院ブログ
低温熱中症にご用心!
「今日は、そんなに暑くないから過ごしやすいよね!」
そう思っていたら、なんとなくダルイ・・・
なんか、ワンちゃんや猫ちゃんもなんだか動きが悪いぞ・・・
そんなとき、もしかすると「低温熱中症」かもしれません。
低温熱中症とは?
「熱中症」と聞くと、猛暑で気温や室温が高いと起きるイメージがありますよね。
でも実は・・・
気温や室温がそれほど高くなくても、カラダの中に熱がこもってしまうことがあります。
そうなると体温調節がうまくいかなくなり「低温熱中症」が起こってしまうことがあります。
特に湿度が高くて気温・室温がそこまで高くない日でも起こりやすいので、注意が必要です。
そうなんですよねぇ〜
暑いと、ヒトは汗をかいて体温を下げようとします。
しかし湿度が高いと汗が蒸発しにくく、カラダの中に熱がこもってしまうのです。

俺らのカラダ、ヒトの構造は違ってもヒトと同じように体の中に熱がこもってしまうことがあるのでぇ〜す。
それに暑さの感じ方は、ヒトとは違うんだしさ・・・
どうして熱中症になるの?
ワンちゃんや猫ちゃんは、ヒトのように汗をかいて体温を下げることができません。
ただ暑い時には
ワンちゃんは舌を出して「ハァハァ」と呼吸し、体温を下げようとします。
猫ちゃんは肉球から、わずかに汗をかくことで熱を放出します。

しかし・・・
湿度が高いと、そんなんじゃ体温の調節は無理!
対応しきれませ〜ん。
特に注意が必要なのは、以下のような環境です。
・締め切った部屋
・通気性の悪いペットキャリーやケージ
・車の中(たとえ曇りでも)
また高齢であったり持病のある場合には、より熱中症のリスクが高まります。
当然ですが、ヒトも同じです!

知らず知らずのうちに、低温熱中症になってしまうことがあるんだよ!
それって怖いよね!
こんな症状に注意!
【ヒト】
- 頭がぼーっとする
- 倦怠感、頭痛、吐き気
- 汗をかいていないのに顔が赤い
【犬・猫】
- 呼吸が速くなる(パンティング)
- ぐったりして動かない
- 食欲がない、よだれが多い
- 意識がぼんやりしている
このような症状が見られたら涼しい場所に移動し、水分を補給して下さいね。
もし症状が強ければ、ご来院して下さい。

予防のポイント
- エアコンの使用を我慢しない
- 除湿を意識
- 通気性を良くする
- 水分補給をこまめに
- 散歩は早朝か夕方に
「そんなに暑くないから大丈夫!」
「日中よりも気温が下がったから大丈夫!」
と油断しがちなこの時期です。
でも・・・
室内でも曇りの日でも、熱中症は静かに忍び寄ってきます。

健康を守るためにも「低温熱中症」という熱中症もあることを心にとめ、快適な毎日を過ごしてくださいね。