若山動物病院ブログ
1.尿検査から見つかる病気
オシッコの検査で見つかる病気には、どのようなものがあるか・・・ご存じでしょうか?
ワンちゃん猫ちゃんの健康チェックの中で、オシッコの検査は重要とも言えます。
そして日常的な体調の変化を、いち早くとらえることができます。
またオシッコの検査は血液検査と比べると手軽、しかもカラダへの負担も少ないのが魅力です。
尿検査からどんな病気が分かるの?
腎臓や膀胱など泌尿器の病気
オシッコの検査といえば、思い浮かぶのが腎臓や膀胱のトラブルです。
腎不全
尿比重が低く薄いオシッコが出ることで、腎臓のろ過機能の低下を知ることができます。
膀胱炎
オシッコに白血球や細菌、また血液が混じることで知ることができます。
そのため、頻尿や血尿が見られる前に気づけることもあります。
尿石症
結晶や結石の存在は尿沈渣で確認でき、尿路閉塞の予防にも役立ちます。
内分泌や代謝の病気
オシッコは代謝の最終産物を映す鏡でもあります。
糖尿病
オシッコに糖が出ているかどうかで、気づけます。
血液検査と組み合わせれば、早期発見にもつながります。
クッシング症候群
ホルモンの異常により、オシッコの量が増えたり薄くなるのが特徴です。
感染症や全身性の病気
カラダ全体のトラブルも見えてくることがあります。
細菌感染
オシッコの培養検査で、どの菌が原因か突き止め適切な抗生物質を選ぶことができます。
溶血性疾患
オシッコに血やビリルビンが出ることから、血液や肝臓の異常を知ることができます。
健康チェックとしての価値
オシッコの検査は病気の有無を探るだけでなく、「未病」の段階をとらえることができる検査です。
例えば・・・
オシッコの比重の微妙な変化やタンパクは、腎臓病の前触れかもしれません。
症状が出る前に異常に気づくことで治療を早く始められ、生活の質を大きく変えることができます。
そのためオシッコの検査は、血液検査と並ぶ「健康診断の基本」とも言えます。
特に猫は我慢強く症状を隠してしまうため、定期的な尿検査が病気の早期発見につながります。
心配なことがあったらな、ご相談くださいね。