寒い季節になると私たちヒトも肩をすくめたり、自然に暖房に手が伸びてしまいますよね。
そんな冬・・・
猫たちも「ちょっと寒いなぁ〜」と感じている時間が、思っているより多いかもしれません。
そして寒いとシワジワと体力を奪われたり、なんとなく元気が出ない日もあります。

そうなんですよッ！
我々は猫は、もともと温かな砂漠地帯出身なんです。
そのためヒトが「ちょうどいい」と感じる室温でも、少〜し冷えを感じちゃうこともあるんだよね。

猫はヒトより暖かいのが好き

猫の体温は38～39℃とヒトよりも高く、寒い環境では体温の維持にエネルギーを使います。
つまり「寒い場所にいるだけ」で体力を消耗してしまうのです。

それでなくても冬は体調を崩しやすい時期でもあるため、生活環境のチョットした工夫が健康維持につながります。

冬の快適室温は

多くの猫が過ごしやすいとされる温度は、24～28℃前後と言われています。
これはヒトが「少し暖かいな」とか「暑いかも」と感じる温度帯です。

この温度で過ごす猫は、

• 体を丸めず手足を伸ばしてリラックス
• いつものように遊びに誘ってくる
• 活発に動き回る時間が増える

といった姿が見られます。
これはカラダが冷えで、エネルギーを奪われていないサインです。

20℃は寒さに耐える温度のことも

ヒトの冬の快適室温は18～22℃前後だそうです。
そのようなことからか、室温に「20℃」にしてるからと言うのをよく耳にします。
20℃はヒトには問題なくても、猫にとってはこんな感覚かもしれません。

まぁ〜生活はできるけどさ・・・
できればもう少し、あったかい方が嬉しいニャ！

室温20℃前後のとき、猫に見られがちな行動は・・・

• カラダをぎゅっと丸めて寝る
• こたつや布団に潜る回数が増える
• 動きが少なくなる
• 飼い主さんの膝に乗りたがる
• ヒーターや日向にべったり寄り添う

このように寒さから自分を守る行動が増えちゃうんだよね。
子猫・シニア・持病のある猫には、もっと温かな温度帯を意識してほしいなぁ〜

カラダの仕組みから見る「快適温度帯」

猫が最もエネルギーを使わず体温を維持できる温度＝快適温度帯は、なんと「30℃以上」だそうなんです。
これって、かなり高めですよね。
もちろん家庭で、屋内をこの温度にするのは無理！

このことからも本来猫はヒトよりも、ずっと暖かい環境の中で住む動物だとわかります。

湿度と温度差にも注意

• 最適湿度：40～60％
• 湿度が40％以下 → 鼻・喉・皮膚のトラブル、冬季脱水に注意

また、家の中の温度差も負担になります。
ヒトでよく言われるヒートショック、これはヒトだけでなく猫もそうですよね？

ヒートショックとは、急激な温度変化によってカラダに負担がかかることです。
ヒトでは血圧の変動から脳卒中や心筋梗塞などが有名ですが、猫でも同じように 心拍数や血圧が急に上がるとされています。
例えばリビングは暖かいが、廊下が寒いなどです。
特に高齢猫や肥大型心筋症などに罹っている場合には負担が大きくなるので、注意が必要です。

猫にヒートショックって言ってもねぇ〜
ヒトのように医学的に確立しているわけでは無いのよね。
でも仕組みは同じ！
だからリスクは無視できない、そう言われちゃってる！

暖房の使い方で「快適さ」は大きく変わる

• エアコンは床付近の温度もチェック（猫の体感は低くなりがち）
• 風が当たらない配置に（乾燥・皮膚トラブル予防）
• こたつ・ヒーターは低温やけど対策で逃げ場を確保

猫は、気候や室温に合わせて「居場所」を変えるのが得意なんだよ！

• 日当たりの良い窓辺
• 毛布つきのふわふわベッド
• 少し涼しい床
• こたつ型ベッド
• カーテン裏やキャットハウス

居場所の良いところに移動できるのは、ストレスケアにもつながっちゃうことなんだよ！

冬に「ぬくもり」をプレゼント

冬は体調を崩しやすい季節です。
だからこそ室温と湿度の小さな気づかいが生活の質、QOLを高めます。

愛猫がこの冬も、のびのびと、あたたかく、安心して過ごせますように。
そのための小さなお手伝いこそが、冬の温度管理です。