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若山動物病院ブログ

膀胱炎をくり返す本当の理由

抗生剤で治らない膀胱炎

猫ちゃんでは、細菌感染とは無関係の特発性膀胱炎が多いことはよく知られています。
そんな感染症が、ワンちゃんにもあった話です!

目次

抗生剤で良くなるのに、また血尿・・・

また血尿が出た・・・
抗生剤を飲むと良くなるけど、しばらくするとまたなる」
病院をいくつも回ったのに、結局はくり返しちゃう

こんなふうに膀胱炎を何度もぶり返して困っている飼い主さんは少なくありません。

今回は、頻尿と血尿をくり返していたワンちゃんの膀胱炎が、意外な方法で落ち着いたお話です。

くり返す症状:頻尿と血尿のループ

来院した飼い主さんの悩みは、次の3つでした。

頻尿:何度もトイレに行く
血尿:オシッコに血が混じる
再発:抗生剤で良くなるけど、またすぐ戻る

「膀胱炎=抗生剤」と考えて治療を続けてきたそうですが、いちばんの問題は何度も再発することでした。

まず大事:本当に細菌による膀胱炎?」

膀胱炎の原因は、大きく3つあります。

1. 細菌が原因で起こる膀胱炎(感染が原因)
2. 細菌がいないのに起こる膀胱炎(炎症だけが起きている)
3. 別の病気が原因で起こる膀胱炎(結石・腫瘍・ホルモンの病気など)

ここで大事なのは・・・
抗生剤で少し良くなる = 細菌が原因とは限らない、ということです。
症状が一時的に落ち着いただけで、原因が残っていれば、またぶり返します。

正確に調べるために「尿の培養検査」をしました

今回は、より正確に調べるために・・・
膀胱に針を刺して直接オシッコを採取する膀胱穿刺を行い、オシッコの培養検査を行いました。

尿培養検査とは簡単に言うと・・・
膀胱などに感染が疑われる際に、オシッコの中の細菌の種類と、どの抗生物質が効果的かを調べる検査です。

検査結果:菌もいない、結石もない

結果はこうでした。

オシッコの培養検査:陰性(細菌が原因ではなさそう)
エコー検査:膀胱結石なし

今回の場合は「細菌で起きている膀胱炎ではない可能性が高い」という結論になったのです。

そこで見直したのは「冷え」でした

改めて生活の様子を聞くと、気になる点がありました。

夜は暖房を切っていた
床やお腹側が冷えやすい環境
寒い時期に症状が出やすい感じがある

そこで薬を使うよりも、生活の工夫をしてもらいました。

お腹を冷やさないように、腹巻きをする。
明け方の冷えに対応し、室温を安定にさせるため夜も暖房を切らない

結果:再発が止まりました

対策を始めたところ、あれだけくり返していた頻尿と血尿が落ち着き再発しなくなりました。

もちろん、すべての膀胱炎が冷え対策で治るわけではありません。
でも細菌がいないタイプの膀胱炎では、冷え・ストレス・環境の変化がきっかけで悪化することがあります。

この子の場合は、冷えが大きな引き金になっていたと考えられました。

くり返す膀胱炎で確認したい3つのポイント

同じように悩む場合は、次の3つをチェックしてみてください。

培養検査で「菌がいるか」を確認

何度も再発するなら、本当に菌が原因なのかを分けて考える必要があります。

エコーで「結石がないか」を確認

結石があると、それが刺激になって炎症が続き、治ってもまた繰り返すことがあります。

生活環境を見直す

冷える場所で寝ていないか
夜に室温が下がりすぎていないか
お腹が冷えやすくないか
(夏はエアコンで冷えないか)

こうしたことが、悪化のきっかけになっている場合があります。

室内が温かくても、床面温度が低い場合があります。
床の温度をチェックしてみてくださいね!

最後に:治療を増やす前に「原因を確かめる」

膀胱炎は「抗生剤で治る」と思われがちです。
しかし、くり返す場合は細菌以外のことが原因のこともあります。

「薬で良くなるけど、また戻る」
そんなときは、治療を重ねる前に見直ししてください。
冷え・ストレスなどの生活環境を見直すことも、大切な治療の一つです。

・血尿が出る
・トイレが近い(頻尿)
・何度も再発する

このような症状があれば、早めにご相談ください。