若山動物病院ブログ
音で見える?
ヒトの病院と同じように動物病院で行われている検査の一つに、「超音波検査(エコー検査)」があります。
超音波検査はお腹にゼリーを塗って、機械を当てているだけの検査です。
それだけで「カラダの中の様子が見える」・・・と言われてもチョット不思議に思いませんか?
超音波検査で「わかること」
超音波検査では、カラダの中の臓器や血液の流れなどの様子をリアルタイムで観察できます。
たとえば以下のようなことがわかります:
- 肝臓・腎臓・膀胱・子宮などの臓器の形や大きさ
- しこりや腫瘍の有無と、液体か固体かなどその性質
- 心臓の動きや血液の流れ
- お腹の中に水や血液がたまっていないか
- 妊娠の確認や胎児の成長状態
レントゲンでは見えにくい軟らかい臓器も、超音波ならしっかり映ります。
そのため病気の早期発見に、とても役立つ機材なんです。

なぜ「音」で検査できるの?
「超音波」とは、ヒトの耳には聞こえない高い音(振動)のことです。
この音をカラダの中に向けて出すと、体内の臓器や組織にぶつかって跳ね返ってきます。
その跳ね返ってきた音をキャッチして、コンピューターが画像として表示してくれるのです。
たとえるなら「音の反響で周囲を判断するコウモリ」や「魚群を見つける魚群探知機」と同じ原理なんです。
音の跳ね返り方によって「硬い」「柔らかい」「液体」などを見分けることができます。
痛くない・安全・手軽な検査
超音波検査は、放射線を使わず体にも害がなく、何度でも安心して受けられる検査です。
痛みもなくゼリーを塗るだけで済むので、小さな子や妊娠していても検査することができます。
検査時間も短く1、結果もその場で確認できることが多いのが特徴です。

まとめ
超音波検査は「音の反射」で体の中を見る、やさしくて正確な検査方法です。
定期健診や症状のあるときだけでなく、ちょっと気になる不調があるときにも、超音波検査は体のサインを読み取る手助けになります。