若山動物病院ブログ
慢性腎不全に幹細胞療法
腎臓は体内の水分のバランスを調節するとともに、血液の中の老廃物をろ過し体の外に排出するという重要な働きをしています。
この腎臓の働きが悪くなった状態を「腎不全」と言います。
もし腎不全になってしまったら、これ以上腎臓の機能が落ちないようにしなくてはなりません。
この「慢性腎臓病」は特に猫ちゃんに多く、治らない病気と一般的には言われていました。しかし幹細胞を用いた「再生医療」により、治る可能性もある病気になってきました。
当院では慢性腎臓病(慢性腎不全)の猫ちゃんに対して、幹細胞治療(再生医療)を行っています。
ただ幹細胞療法は、腎臓病が相当悪化した場合に行う治療ではありません。
どちらかというと軽度から中等度の慢性腎臓病(慢性腎不全)に対して行うことで腎臓の炎症や線維化を抑え腎臓の機能と症状を改善し、QOL(生活の質)を高めることが期待される治療です。
また幹細胞治療というと、結構大掛かりな治療のように思っている飼い主さんもいらっしゃいます。
なるほど幹細胞を培養する我々の方は手間と時間がかかりますが、治療を受ける猫ちゃんは点滴により幹細胞を投与されるだけです。
もちろん全身麻酔も必要もありませんし、治療は日帰りです!
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