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肉球の正式名称って??

このところ子猫や子犬の来院が多いのですが・・・
Baby と言うか子猫子犬って、動きも超可愛いですよね!
しかも肉球がプニュプニュなんです。

そんな「肉球」の話なんですが、実は肉球は通称で実際には「蹠球/しょきゅう」という正式名称があります。
この「蹠球」の「蹠」は、「足の裏とか、踏む、踏みつける」と言う意味です。

またヒトの手のひらにあたる部分も「掌球/しょうきゅう」
前足の指の部分を「指球/しきゅう」、後ろ足の指の部分を「趾球/しきゅう」と言います。

いやいやいや
「しょきゅう」「しょうきゅう」「しきゅう」って言われてもねぇ・・・
それってどこの事だったっけ?ってなっちゃうよ!

わかる!わかる!肉球は肉球じゃん!
「しょきゅう」何ちゃらって言われちゃってもさ、
頭がゴチャゴチャ何がなんだかってってなって・・・そう思うよね?

こんなことから「肉球」という呼び方が使われるようになった、とかなんだそうです。

この肉球、ワンちゃんの肉球と猫ちゃんの肉球の違いがあるって知ってましたか?

ワンちゃんの肉球は厚くてザラザラ、猫ちゃんの肉球は表面が薄くてツルツルしています。
このような違いは、ワンちゃん猫ちゃんの祖先が住んでた環境の違いによるものとされています。

ワンちゃんの祖先であるオオカミは、雪が積もっていたり氷が張っているような寒い環境に住んでいました。
しかもオオカミは群れで狩をし、1日に20km以上もの長い距離を移動するそうです。
そのため凍った地面でもうまく歩けるように、肉球の角質層は分厚くザラザラした滑り止めの働きをしています。
爪が出っぱなしであるのも、走る時のスパイクのような働きをしているからなんです。

またワンちゃんの肉球には血管が走っており、肉球が冷えないような耐寒構造にもなっています。
また動脈と静脈がくっついているので、血液が静脈を通って心臓に戻ってくるまでに冷えにくくなっています。このようにワンちゃんの肉球も体も冷えにくい構造になっているので、寒くて冷たく凍った地面でも駆け回ることができるのです。

猫ちゃんの祖先であるリビアヤマネコは、暑い砂漠地帯に住んでいました。
雪の上での狩りや凍った地面を走ることも無いため、肉球にはザラザラした滑り止めは必要ありません
また肉球には温めるための血管も、ありません!
そのため寒さにも強くなく、また足もすぐに冷えてしまうため冷たい地面が苦手です。

ちなみヒトの祖先も温かい地方出身だったんですよ!
そのため、体は寒さに強い構造にはなっていません。

知ってる!知ってる!
ヒトの祖先はアフリカで生まれたんだよね!,

猫ちゃんは待ち伏せ型の狩りをするため、獲物を捕まえるには音を立てないで移動することが重要となるため肉球は柔からくプニュプニュになっています。
また走ることも基本的には少ないため、肉球の表面はザラザラで丈夫である必要もありませんでした。
このようなことから猫ちゃんの肉球はワンちゃんよりも柔らかく、角質層も薄くツルツルしています。

猫ちゃんは高い場所に登り、そして飛び降りてもきます。
その際に、柔らかい肉球がクッションの働きもしています。

そんな肉球はワンちゃんに比べてシットリしていますが、これは肉球に汗腺があるからなんです。
猫ちゃんも「手に汗握る」んですよ!
ツルツルの肉球がシットリと湿ってることで、滑らず高い場所や狭い場所でも歩くことができます。

ちなみさ私にゃ無いけど、猫にゃ鎖骨があるんだよ!
しかも猫ってさ、モノを抱きしめることもできちゃうしさ・・・

同じように見えても、その体のチョットした部分の構造が違います。
動物の体って住む場所に適して進化したんでしょうけど、なんか不思議の思えます。