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猫草が原因で??

ホームセンターやペットショップなどで「猫草」が売られてます。
この猫草を食べさせている飼い主さんは、結構多いものです。

私も昔は猫草栽培キットなるものを購入して、育てたこともありました。
結構成長が早いのに、驚いたことを覚えてます。

ちなみ「猫草」は通称であって、実際には「猫草」という植物があるわけではありません。
売られている「猫草」は、イネ科植物だそうです!

そのような猫草ですが、猫を飼う方の多くが必要と思ってるようにも思います。
毛玉を吐かせるとかストレスを減らす、便秘にも効果があるなどとも言われていますし・・・
「猫草=健康の良い」って感じでしょうか?

葉っぱ齧りたくても猫草は置いてくれない。
だから・・・そんな時には観葉植物の葉っぱを齧ろうと努力してんの!

手を伸ばし葉をつかみ首を伸ばし頑張って噛んでますが、下に落ちたことあります!

基本的に猫草を食べたからと言って、栄養面でプラスになるようなことはありません。
それは猫は「葉っぱ」を食べても、消化できないからです。!
葉っぱから栄養を吸収するには、細胞膜が壊れている必要があります。

つまり、生の葉っぱは噛んで終わってことなのね!

それと猫に繊維の多いものを与えると、コロコロウンチになってしまいます。
便秘解消には、ウンチを軟らかくすることなのですが・・・
とにかく便秘した猫には、繊維が多いフードは不向きです。

口から肛門までは一方通行です!
つまり「吐く」と言うことは一方通行を無視した状態、いわゆる逆走なんです。
逆走して、良いことはありませんよね!

ちなみ吐いた時に・・・
胃の中身が口からだけでなく「鼻からも出ちゃった」ことありませんか?
これって、一気に胃の中身が逆流したのが原因ですよね!

また「喉の奥に違和感やつかえ」を感じたことはありませんか?
これは逆流した胃液が刺激となって起こります。

くしゃみして、結構ドロッとした鼻水を飛ばす猫ちゃんがいました。
猫風邪かな?と思いきや・・・原因は「異物」でした。
猫草を吐いた時に、草の繊維が鼻の中に引っかかってしまったんです。
吐くと、このような事が起こることもあります。

また食べたそうなのに食べない猫がいました。
口が痛いのかな?口内炎?と思いきや・・・原因は猫草からの「食道炎」でした。

食道は、喉から胃までをつなぐ管です。
この食道に何らかの刺激により炎症を起こしてしまうのが、食道炎です。
食道炎は物理的な刺激で起こりますが、その原因の一つが繰り返す胃液の逆流です。
ちなみ食道炎は慢性化したり食道の一部が狭くなってしまうなど、チョット厄介な病気です。

猫草を吐いた時に食道か喉を傷つけちゃったのか、吐いたものに血が混じってたこともありましたよ!

吐くってこと、何も良いこと無いのね!
毛玉はウンチと一緒に出せばってことで、毛玉ケアのフードだったのんだ・・・
でもさ、そうは言っても葉っぱ食べたくなるときってあるんだなぁ〜

そうそう反芻動物である牛は、胃から口への食物を吐き戻します。
でも牛の胃液のpHはほぼ中性なので、食道には問題が起こらないのです!
ちなみ猫の胃液のpHは2くらいですから、結構な酸性です。

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