佐倉市の若山動物病院では、犬・猫の日光浴の効果や紫外線対策についてのご相談も受け付けています。

若山動物病院ブログ

太陽パワー!

千葉県佐倉市の『若山動物病院』の千明です。

今年は梅雨前線の動きがゆっくりで全国的に梅雨入りが遅れているそうです。
関東は16日頃に梅雨入りするのではと言われていますが、これは平年と比べて1週間ほど遅いんだとか。
梅雨入りが遅れた年は雨が短期集中で降ったり記録的な猛暑になったりすることが多く、今年もその可能性が高いとのことで注意が必要です。

梅雨時はどうしても雨の降る日や曇りの日が多くなり、太陽の光を浴びる時間が少なくなってしまいます。
これからの季節の日差しは紫外線が強く体にとって悪いものに思われがちですが、太陽の光には健康を維持する上で大切な役割も持っています。

日向ぼっこシロ
日光浴中の病院犬 シロちゃん

太陽パワーその1:精神安定効果

太陽の光を浴びると脳内で「セロトニン」という神経伝達物質が分泌されます。
セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、恐怖や不安・ストレスなどを軽減して精神を安定させる働きがあります。
そのためセロトニンの分泌が悪くなると情緒不安定になりやすくなり、破壊や攻撃などの行動異常や食欲不振、必要以上に吠えたりうつ状態になったりする場合もあります。

太陽パワーその2:睡眠の質改善

太陽の光を浴びて分泌されたセロトニンは時間が経つと「メラトニン」という物質に変わります。
メラトニンは別名「睡眠ホルモン」とも呼ばれ、自律神経の一つである副交感神経を優位にして睡眠の質を高めてくれる効果があります。
ただし夜になっても強い光を浴び続けているとメラトニンの働きが抑制されてしまうため、夜は早めに寝るようにするか部屋の照明を調節して強い光を浴びないように気をつけましょう。

太陽パワーその3:ビタミンDの活性化

「ビタミンD」は全身の細胞に影響を与え、さまざまな症状の改善や病気の予防効果があるとして、近年、海外でも注目されている栄養素の一つです。
人は太陽の光を浴びると体内でビタミンDを合成することができますが、ワンちゃん猫ちゃんの場合はほとんど合成できないため食餌での摂取が必要です。
しかし太陽の光を浴びることでビタミンDの活性化や吸収促進があるのではと考えられています。
ビタミンDにはカルシウムやリンの吸収をを助けて丈夫な骨や歯を作ったり、筋肉の増強をしたりする効果があります。
他にも免疫力を高めたり脳の働きを正常に保ったりする効果もあります。

日向ぼっこおきく
日光浴をしながら毛づくろいをする病院猫 おきくちゃん

太陽の光には他にもたくさんの効果があり、適度な日光浴は健康維持には欠かせません。
毎朝10〜30分ほど日光浴をすることで、太陽パワーを取り込んで病気に負けない体を作りましょう!