若山動物病院ブログ
今日も元気
本日も、2頭の猫ちゃんの幹細胞療法を行いました。
症例1.19歳10ヶ月の女の子
貧血、慢性腎炎、変形性脊椎症が診られる猫ちゃんです。
少し痩せてきたのが気になるとの事で、再生医療(幹細胞療法)の治療を行うことになりました。
前回の投与後は動きが速くなり、体を触られるのも嫌がる事も腰の部分を舐める事も無くなりました。
腎炎の治療では点滴を行う事が多いのですが、点滴は行ってません。
現在は内服薬、腎臓病用の療法食を続け元気食欲もあります。
症例2.先月16歳になった女の子
高血圧と慢性腎炎、慢性膵炎が診られる猫ちゃんです。
具合が悪くなる前にとの事で、再生医療(幹細胞療法)の治療を行うことになりました。
前回の投与後は元気で食欲もあり、動きも良く暮らしてます。
19歳の子と同様に、点滴の治療は行ってはいません。
現在は内服薬、腎臓病用の療法食を続け元気食欲もあります。
慢性腎炎と幹細胞療法について
腎臓はカラダの中の老廃物を体外にオシッコと一緒に捨てたり、血圧などを調節する大切な臓器です。
その腎臓がダメージを受けてしまうと慢性腎臓病となり、慢性腎不全を起こしてしまいます。
そして一度壊れてしまった腎臓は、一般的な治療を行なっても回復することは無いと言われています。
そのため慢性腎臓病の進行を緩やかにすることが、治療のメインになっています。
当院では、そのような慢性腎臓病(慢性腎不全)の治療として幹細胞治療を行なっています。
幹細胞療法は、慢性腎不全末期の治療ではありません。
腎臓病が悪化する前に,、幹細胞での治療を行うことが良いとされています。
そのためIRIS腎臓病ステージ2~3の、軽~中等度の慢性腎臓病に対して行います。
幹細胞治療では、腎臓の炎症や線維化をおさえ腎臓の機能と症状の改善が報告されています。
また慢性腎臓病以外でも、関節炎や肝炎などの治療にも効果があります。
再生医療(幹細胞治療)の流れ
【問診】これまでの状態や検査結果をお伺いします。
【検査】細胞治療を行うにあたって問題がないことを確認するため、治療の前後には各種検査を行います。【治療】幹細胞を点滴で投与します。
治療にご興味のある飼い主さんは、ご相談ください!