若山動物病院ブログ
ボツボツ痒い痒い
ここ数週間前から、猫の皮膚炎での来院が増えてます。
指先にボツボツが触れ、よく見ると背中に小さな湿疹が出来ちゃっています。
猫の皮膚炎の中でも、比較的よく見られるものです。
これて、粟粒性湿疹とでも言うんでしょうか?
粟粒性皮膚炎は見た目は小さな赤いブツブツで、これがカサブタのようになっています。
爪の先でコリコリするとポロッと落ちて、その部分が赤くなってます。
結構痒いらしく、しきりにボリボリ掻いてます。
昔はノミが寄生している猫の腰の部分に出来ているのを、良く見ました。
いわゆるノミアレルギー性の皮膚炎です。
それが今、急にです!
しかしノミの予防もしているし、完全室内飼い・・・
しかも数日の間に、あの子もこの子も背中いっぱいにボツボツ・・・
伝染病でもあるまいし、それって変ですよね?
粟粒性は、何らかのアレルギーに関連している皮膚炎とも言われています。
家や食べ物も違う、食住環境が違うのに一気にボツボツ?
秋はブタクサによる花粉症が多くなるとも言いますが、それ?
いったい原因は何だろう?
急な寒さと関係しているのかしら?
気象の変化による免疫力の低下?
皮膚の乾燥も見られるから、そこが引き金になって?
皮膚炎は刺激となるモノに触れて起こる場合と、体質や体調などのから起こる場合があります。
この時期に急に多くなったとするならば・・・
寒さと乾燥が皮膚に影響してるのかなと、皮膚の乾燥をチェックしてみると・・・・
なるほど、なるほどなんです!
空気と接しているのは皮膚の角層です。
この角質は水分豊富で、外部の刺激からが守るバリア機能を持っています。
しかし秋になり空気が乾燥すると、皮膚の角層も水分を保てなくなります。
その結果、角層のバリア機能が落ちてしまい様々なトラブルが増えるちゃう。
それと、寒暖の差によりる自律神経の乱れから免疫機能も落ちちゃいます。
そんなこんなが重なって、猫に小さなボツボツ湿疹ができちゃったんですね。