若山動物病院ブログ
膀胱結石が出来ちゃった
淡いピンク色のオシッコをする、若〜い猫ちゃんの来院です。
オシッコ検査じゃ、蛋白や赤血球、白血球などが多数出ています。
超音波検査では、なんと膀胱の中に小さな結石が多数見られます。
結石ができると膀胱などにトラブルを引き起こし、猫の健康に大きな影響を与えます。
結石の種類にはストルバイト結石、シュウ酸カルシウム結石などがあります。
膀胱結石の原因
膀胱結石ができる主な原因には、以下のような要因が関係しています。
フードの影響
食べたモノの成分や栄養のバランスが、結石の形成に影響を与えます。
特にミネラルやタンパク質などの成分が、オシッコのpHに影響を与えます。
その結果、結石ができやすくなります。
水分摂取の不足
元々猫は水をあまり飲まない習性があり、水を飲む量が不足する傾向にあります。
そのためオシッコが濃くなり、結石ができやすくなります。
またオシッコの量も少なくなると、結石が大きく育ってしまうリスクが高まります。
オシッコのpHの異常
オシッコのpHが酸性側に傾いたり、アルカリ性に傾き過ぎると結石が出来やすくなります。
例えばアルカリ性のオシッコでは「ストルバイト結石」が酸性のオシッコでは「シュウ酸カルシウム結石」が出来やすくなります。
感染症
尿路感染症があると、膀胱内の環境が変化し結石が作られやすくなります。
特に細菌の感染があると、ストルバイト結石が出来やすくなります。
遺伝的要因
遺伝的に結石ができやすい体質を持つ猫種もいます。
例えばペルシャ猫やヒマラヤン、メインクーンなどは、シュウ酸カルシウム結石ができやすいとされています。
膀胱結石の症状
膀胱結石の主な症状には、以下のようなものがあります。
- 頻尿や血尿
- オシッコが出にくい、または完全に出なくなる
- 排尿時の痛みや不快感
- 元気の喪失や食欲不振
これらの症状が見られた場合には、早急に対処する必要があります。
万が一結石が詰まってオシッコが出なくなってしまうと、腎臓が壊れ腎不全や尿毒症など命に関わる事があります。
治療と予防
大きな結石は、外科的手術で取り除く事が必要になります。
また感染症が原因である場合は、抗生物質による治療も行われます。
膀胱結石は再発しやすいため適切な食事管理、水分摂取の促進、定期的な尿検査を行います。