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猫と犬の走り!

猫と犬の走り!

猫と犬を比べると、走り方や走る速さって全然違いますよね。
運動能力も、どう違うのかなぁ~って!
今は理解できてますが、その昔は・・・そんなことを思うことがありました。

まぁ犬の間でも体の大きさや足の長さも違うから、走る速さは品種によって大違いですけどね。
猫と犬の走り方の違いは、それぞれの体の構造や進化してきた環境に影響を受けています。

目次

猫の走り方の特徴

猫は短距離で素早く動くのが得意です。
たとえば猫科の動物であるチーターは走るのが速く、時速100km近くにもなるとは言われています。
しかし、その速さで走ることができるのは100mほどだそうです。

猫が早く走るために、以下のような体の特徴を持っています。

柔軟な背骨

猫の背骨は非常に柔らかく、しなやかに動くことができます。
走るとき背骨が伸び縮みすることで、一歩ごとの距離を伸ばします。
また大きく跳ねるような走り方も、可能になります。

鋭い爪と柔軟な足

猫の爪は引っ込めることができ、走るときには地面に食い込むことで滑りにくくなりダッシュすることができます。
また足の裏にはクッションのような肉球があり、静かに走ることができます。
これは、獲物を摂る際に気づかれずに近づくためにも役立っています。

後ろ足の強さ

猫の後ろ足はとても強く、前足よりも筋肉が発達しています。
診察時に猫を保定した時に猫に後ろ足で蹴りを入れられることがありますが、これを『猫キック』って言いますもんね!
そんな後ろ足は走るときには強く地面を蹴り、前方に大きく飛び出すことで速く進むことができます。

犬の走り方の特徴

犬は猫ほど短距離でのスピードは速くありません。
しかし犬は獲物を追跡をする動物として進化してきたため、長距離を走り続けるスタミナがあります。
そのため、長時間走り続けるために都合の良い構造になっています。

背骨の構造

犬の背骨は猫ほど柔軟ではありませんが、十分にしなやかで走る際には効率的な動きができるようになっています。
また猫のように飛ぶような走り方はしませんが、一定のリズムで長時間走り続けることができます。

大きな肺と心臓

犬は長時間走るために酸素を多く取り入れられるよう、肺と心臓が発達しています。
これにより犬は持久力が必要な追跡などでも疲れにくく、長く走り続けられます。

筋肉のバランス

前足と後ろ足の筋肉はバランスよく発達しており、猫のように後ろ足だけで強く蹴り出すのではなく、前後の足を連携させてスムーズに走ります。
これにより、速さと持久力のバランスが取れた走りが可能になります。

走り方の違いの理由

猫と犬の走り方に違いは、このように生活環境に大きく関係しています。
猫は主に単独で狩りをする動物であり、短時間で素早く獲物を仕留める必要があるため、エネルギーを温存して必要なときに一気に動くというライフスタイルを持っています。
つまり、短距離で全力疾走できるような体の構造になっています。

犬は集団での狩猟や長距離の移動が必要な生活をしていたため、バランスの良い筋肉や持久力を持った体の構造になっています。

これらの違いが走り方にも反映され、異なる環境での生き残りに特化した走り方をします。