こんにちは。千葉県佐倉市『若山動物病院』の松田です。
最近下痢や便の異常で来院される方が多いように思います。最近特に寒くなってきていますのでその要因が考えられます。
そこで今回は、犬猫の健康な便の特徴や、注意すべきサインについてお話しします。

1. 健康な便の特徴とは？
色：通常、茶色（食事内容によって多少異なる）。

形状：適度な硬さがあり、手でつかめる程度。

匂い：強すぎない、食事に応じた自然な匂い。

量：体格や食事量に応じた適量。

2. 注意すべき便のサイン
以下のような便が見られた場合は要注意です
軟便・下痢
考えられる原因：消化不良、ストレス、食事の急な変更、感染症など。

黒っぽい便
考えられる原因：消化管からの出血（胃や小腸の問題の可能性）。

血便
考えられる原因：寄生虫、感染症、大腸炎、食物アレルギーなど。

白っぽい便
考えられる原因：膵臓や肝臓の異常、胆管閉塞など。

異物や未消化物が含まれる便
考えられる原因：誤食、消化器系の異常。

3. 毎日の便チェック習慣をつけよう
散歩中やトイレ掃除の際に便を観察する習慣をつけてみてください。
見た目の情報も重要ですので、便の写真を撮るか記録を残していただくと病院でもチェック出来ます。
水分摂取量や食事内容も合わせてチェックすることが重要です。

4. 食事と便の関係
高品質なフードや食物繊維を多く含んだお腹に優しいフードを与えると、便の状態が安定しやすいです。
食事を変更する場合は急に変えるのではなく徐々に行ってください。
食事を変更して下痢をしてしまった場合、その食事がその子にあっていない可能性がありますので元の食事に戻してください。

5. 病院に相談すべきタイミング
どのような症状の時に病院に相談したらいいかわからない方は、以下のような症状が出たら病院にご相談ください。
異常な便が3日以上続く。
元気や食欲が明らかに低下している。
嘔吐や発熱を伴う場合。

ここまで便について説明してきましたが、いかがだったでしょうか。
下痢は様々な要因が考えられますので日々の観察がとても大事です。普段から便をチェックする習慣をつけていきましょう。

それではまた。