若山動物病院ブログ
油断禁物
こんにちは。千葉県佐倉市『若山動物病院』の松田です。
最近来院された患者様で皮膚を確認してみるとノミがいました。
寒くなってくると活動が減少するとはいえ、全く影響がないとは限らないんですね。
今回はノミとマダニについてお話ししたいと思います。
ノミとダニって?
ノミ
小さな吸血昆虫で、犬猫の皮膚に寄生します。
繁殖力が非常に高く、成虫1匹が1日に50個もの卵を産むことも。
犬猫が掻きむしる原因になるほか、アレルギー性皮膚炎や条虫症の媒介にもなります。
ダニ
クモの仲間で、草むらや茂みなどに潜み、犬猫の体に付着して血を吸います。
バベシア症やライム病などの重篤な病気を引き起こすこともあります。
ノミ・ダニが引き起こすリスク
皮膚の炎症やかゆみ
ノミやダニに刺されると、強いかゆみや炎症を引き起こします。
貧血
大量の吸血が続くと、特に子犬や子猫で貧血を起こすことがあります。
アレルギー性皮膚炎
ノミの唾液が原因でアレルギー反応を起こし、慢性的な皮膚病になることもあります。
重篤な病気の媒介
ダニが媒介するバベシア症は命に関わる病気です。
人への影響
ノミは人間にも刺し、かゆみや赤みを引き起こします。
ダニが媒介する病気(ライム病やSFTS)は、重篤な症状を引き起こす可能性があります。
ノミ・ダニを防ぐ方法
日常的な対策
ブラッシング
散歩後や外出後は、ペットの毛をブラッシングしてノミ・ダニを取り除きましょう。
清潔な生活環境
ペットの寝床やクッションを定期的に洗濯し、掃除機で毛や卵を吸い取ることが大切です。
屋外の管理
草むらや茂みなど、ダニが多い場所への立ち入りを避けましょう。
予防薬の活用
スポットタイプ(首元に垂らす液体)
簡単に使用でき、1か月程度効果が持続します。
飲み薬(経口タイプ)
短期間で効果を発揮し、ノミやダニを撃退します。
ノミを見つけた場合
すぐに駆除薬を使用し、ペットの体を清潔に保つようにしましょう。
家の中に卵が広がっている可能性があるため、寝具やカーペットを洗浄してください。
ダニを見つけた場合
ダニの口が皮膚に残ると炎症を起こすため、無理に引き剥がさず病院にご相談ください
季節ごとの注意点
春~夏
暖かくなるとノミ・ダニの活動が活発になります。散歩後に身体チェックをしてみてください。
秋~冬
活動が減少するものの、暖房の効いた室内で繁殖することがあります。通年で予防が大切です。
それではまた。