若山動物病院ブログ
尿石症
こんにちは。千葉県佐倉市『若山動物病院』の松田です。
今日は朝に2件、おしっこトラブルで来院された患者さんがいらっしゃいました。尿検査を行ってみたところ、尿石症で代表的な尿石であるストルバイト結晶とシュウ酸カルシウム結晶が見られました。
そこで今回はこの二つについてお話ししたいと思います。
ストルバイト結晶とシュウ酸カルシウム結晶は、犬や猫の尿の中で形成される小さなミネラルの結晶です。これらが集まると、膀胱や尿道、腎臓に結石ができてしまい、排尿や健康に問題を引き起こします。
ストルバイト結晶
特徴
形成されやすい尿のpH:アルカリ性(pH 7.0以上)
主に膀胱で形成されますが、尿道や腎臓にも発生することがあります。
原因
感染症:尿路感染症が関係していることが多く、細菌感染によって尿がアルカリ性になり、結晶が形成されやすくなります。
食事:高マグネシウム、リン、タンパク質含有量の多い食事がリスクを高めます。
症状
頻尿、血尿、排尿時の痛み(排尿時に鳴く)
尿が出にくい場合、何度もトイレに行く
予防・治療
尿を酸性化する療法食の開始
定期的な尿検査と感染症の治療を行います。
水分摂取をしっかりして尿を薄めます。

シュウ酸カルシウム結晶
特徴
形成されやすい尿のpH:酸性〜中性(pH 5.5〜7.0)
腎臓や膀胱で発生することが多い。
原因
遺伝的素因:特定の犬種(シーズー、ミニチュア・シュナウザーなど)や猫種がリスクが高いです。
食事:カルシウムやシュウ酸を多く含む食事。
体内代謝:シュウ酸を過剰に排泄する疾患や代謝異常。
症状
ストルバイト結晶と同様の症状がみられます(頻尿、血尿、排尿困難)。
腎臓結石の場合は腎不全を引き起こす場合があります。
予防・治療
シュウ酸カルシウム結石を予防するための療法食の開始。
過剰なカルシウムやビタミンDの摂取を避ける。
水分摂取をしっかりして尿を薄めます。

話は変わりますが、本日病院のYouTubeにて月に2回行っています、「ぷらむ倶楽部」の動画などをアップしました。ぷらむ倶楽部参加したいけど時間帯や用事で参加できない方のために簡単にまとめた動画になっています。もしよろしければそちらもご視聴ください。YouTubeには『若山動物病院』と検索していただけたらヒットします。
よろしくお願いします。
それではまた。