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若山動物病院ブログ

結膜炎

千葉県佐倉市の『若山動物病院』の千明です。

冬は空気が乾燥する季節です。
空気が乾燥していると体の水分も蒸発しやすくなり、さまざまなトラブルを引き起こしてしまいます。
最近では皮膚の乾燥によって痒みを訴える子が多くいますが、その数をすごい速さで上回っているのが『結膜炎』です。

空気が乾燥していると空気中のゴミや埃、アレルゲン物質が舞いやすくなり、床上30cmの範囲に漂い溜まってしまいます。
人よりも床面と顔が近いワンちゃん猫ちゃんたちはいろいろな物が目の中に入ってしまい、その影響で目のトラブルが多くなり結膜炎になってしまうのです。

目次

結膜炎とは

『結膜』とはまぶたの裏側から眼球の前側を覆っている膜で、粘液や涙を分泌して外の刺激から眼球を護る役割をもっています。
この結膜が何らかの影響で炎症をおこしてしまった状態を『結膜炎』といいます。

おたま結膜
赤矢印:結膜部分

結膜炎の原因

結膜炎にはさまざまな原因があり、「感染性結膜炎」と「非感染性結膜炎」の2つ分けることができます。
原因によっては数日で治るものから、放置すると視力低下につながってしまうものもあります。

感染性結膜炎

ウイルスや細菌、寄生虫などへの感染が原因でおこります。
激しい痒みを伴うものや伝染力の高いものなどがあり、同居動物がいる場合には注意が必要です。

特に猫ちゃんの場合はヘルペスウイルスやマイコプラズマ、クラミジア、カリシウイルスなどによる感染性結膜炎が多く、これらの病原体の一部は潜伏感染をするために症状が改善しても免疫力が落ちると再発することがあります。

結膜炎

非感染性結膜炎

感染以外の原因でおこる結膜炎には次のようなものがあります。

  • 外傷
  • ほこりやゴミ、毛などの異物
  • 逆さまつげやシャンプー剤などの物理的な刺激
  • アレルギー
  • アトピー性皮膚炎
  • 眼瞼内反症、チェリーアイなどまぶたの病気
  • ドライアイ、緑内障、ぶどう膜炎など眼の病気
  • 自己免疫性疾患

結膜炎の症状

結膜炎の症状は多岐に渡り、原因によっては眼以外に症状が出ることもあります。

目ヤニが増える

眼が充血する

眼を痒がる

まぶたが腫れる

床や壁に顔を擦る

涙が多い

まばたきが増える

眼をショボショボさせる

発熱

食欲不振

充血


ワンちゃん猫ちゃんにとって結膜炎はよく見られる症状の一つです。
たとえ軽症だったとしても半日で一気に症状が悪化することもあるので、気づいたら早めの受診をオススメしています。