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若山動物病院ブログ

猫は超音波が聞こえる

猫は超音波が聞こえる

目次

猫の聴覚

ヒトは約20Hz~20,000Hzまでの音が聞こえます。
これに対して、猫は20Hz~約65,000Hzの音を聞き取ることができると言われます。
犬も結構耳が良いとされますが、猫には負けてしまいます。

ちなみコウモリは約1,000Hz~120,000Hz、イルカは約150Hz~150,000Hzと言われています

超音波とは「20,000Hz以上の音」を言い、当然ですがヒトには聞こえません!
しかし猫は、この領域の音を感知できてしまうのです。

なぜ猫は超音波を聞けるのか?

狩りに適応した進化

猫が捕食するネズミなどの小型哺乳類たちは、仲間とのコミュニケーションや敵から逃れる合図として超音波を利用しています。
猫はこれらの動物が発する超音波を聞き取る能力が進化し、物陰に隠れている獲物を正確に見つけることができるようになったのです。

狩猟本能の中で、聴覚が重要な進化を遂げたんです!

耳の構造の役割

猫の耳は非常に敏感で、30種類以上の耳の筋肉により耳の動きが制御されていると言われています。
この筋肉たちにより耳が細かく動くだけでなく、耳の持つ音を増幅する働きも合わせ働き、音源を特定しやすくしています。

猫の耳

耳の構造

猫の耳は非常に敏感で、30種類以上の耳の筋肉の動きを制御していると言われています。
この筋肉たちにより耳が細かく動くだけでなく、耳の持つ音を増幅する働きも合わせ働き、音源を特定しやすくしています。

耳の筋肉たち

猫の耳に関する筋肉をリスト化するのはチョット難しいですが・・・
獲物の位置と聴力の強化に役立つ、前耳介筋群(前耳介筋、耳介上方筋、耳介前方筋)
背後からの音や潜在的な脅威に敏感に捉える、後耳介筋群(後耳介筋、耳介後方筋、耳介引下筋)
微細な音や遠くの音を聞き分け獲物や敵の位置を正確に把握する、外耳筋群(耳介回転筋、耳介収縮筋、耳介外側筋)
大きな音などから聴覚器官が損傷しないように保護する、内耳筋群(鼓膜張筋、アブミ骨筋)
まだまだ筋肉がありますが、それぞれが異なる役割を担いながら協調し働き聴覚能力を最大限に引き出しています。

猫の聴覚の利点

距離の測定

猫は音の到達時間のわずかな違いを感じ取ることで、音源の方向や距離を正確に判断することができます。
これにより、獲物を見つける精度が格段に上がります。

暗闇での捕食

猫は夜行性で暗闇でも眼が見えるとは言っても、視覚だけでは狩りが難しい場合があります。
そこを補うのが聴覚で、獲物の動きを感知し捉えることができます。

知っておくべき注意点

家庭での影響

一部の電化製品(テレビ、蛍光灯など)が超音波を発している場合があります。
これが猫にとって不快な音になる可能性があります。
猫が特定の家電製品に近寄らない場合は、その製品が超音波を発している可能性があります。

まとめ

猫は超音波を発する能力を持つ動物ではありません!
しかし猫の超音波を聞く能力は、彼らが進化の中で獲得した驚くべきスキルです。
この能力のおかげで、猫は生存競争において有利な特性を持つようになったのです。
そうなんです!
猫は聴覚の発達により、優れたハンターとしての地位を築くことができたのです!