若山動物病院ブログ
歯石取りだけじゃ解決しない
こんにちは、佐倉市の若山動物病院の院長の若山です。
わんちゃん猫ちゃんの口腔ケアは、飼い主の皆様にとって欠かせないテーマですよね。

歯磨きを頑張っても、口臭が・・・
歯石を綺麗に取ったにもかかわらず、また歯石が付いて歯周病が進行してしまった。
そんな口の中のことが気になったことはありませんか?
歯石があり口臭が強くなると、それは歯石のせいと思いがちです。
だから歯石が付いてたら、それを取れば良い・・・
そして歯石を取ったら、口臭が減った。
良かった!良かったと思いますよね?
しかし歯石を取ることは、あくまで「今」の汚れを取り除く作業にしか過ぎないんです。

歯石が取り除かれたとしても、口の中には眼に見えない歯周病菌は住んでいます。
つまり見た眼は綺麗になっても、ホームレス歯周菌がウロウロしています。
ここで歯周菌をやっつけなければ、その結果歯周病は悪化してしまいます。
歯肉は長年の歯周菌による炎症から、ダメージを受けています。
そのため免疫力も乱れ、歯周菌が再び繁殖しやすい環境になってしまっています。
一度進行した炎症のサイクルは、歯石を取っただけでは完全にリセットできないのです。
それをリセットするには、歯周菌を減らすことなんです!
食生活や生活習慣、加齢に伴う口の中の環境の変化も、歯周病が進んでしまう大きな要因となります。
例えば軟らかなフードは、歯の汚れの原因にもなります。
そのため、新たな歯周病菌の温床ともなっていきます。
歯石を取り除いたら、フードや口腔ケアの見直しを行うことが絶対に必要になります。
つまり大切なのは、歯石の除去という一時的な対策ではありません。
いかに歯周病が悪化しないか、これが重要なんです!
そのためにも定期的な歯周病検査の徹底と、口腔内の免疫力UPなど継続的なメンテナンスが必要なんです。
これからも正しい知識と日々のケアで、健康な笑顔を守り続けましょう!
皆様のご相談を心よりお待ちしております。