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若山動物病院ブログ

意外だった薬の体験!

胃カメラ・大腸カメラの様子

先日、胃カメラと大腸カメラでの検査を受けたのですが、その際に『ミダゾラム』という薬が使われました。
ミダゾラムはベンゾジアゼピン系の鎮静薬で、不安を軽くしたり検査中の動きを抑える目的で使用されます。

実は私も日頃から・・・
わんちゃんや猫ちゃんに、ミダゾラムを鎮静時や麻酔前に使っています。
使い慣れた薬でもため、注射されることに対して不安はありませんでした。

さぁ検査が始まるぞと言う時に・・・
ドクターから、ミタゾラムの量が4mgと聞いたときには、ビックリ!!

いやぁ~ヒトに使う際の用量が、これほど少ないとは思いませんでした。
実はわんちゃんや猫ちゃんに使うときには、ヒトと比べて投与量が多いんです!

ヒト・わんちゃん・猫ちゃんでのミダゾラム用量の違い

  • ヒトの静脈投与(IV) : 0.025~0.1 mg/kg
  • わんちゃんの静脈投与(IV) : 0.1~0.5 mg/kg
  • 猫ちゃんの静脈投与(IV) : 0.1~0.3 mg/kg

例えば私に投与された4mgは、体重1kgあたり 0.05mgという計算になります。
まぁ、これはヒトの一般的な用量の範囲内です。

一方わんちゃんにミダゾラムを使う場合には、ヒトよりも多く使用することがわかります!
猫ちゃんではワンちゃんよりは少し少ない量ですが、ヒトよりは多く使用します。
どちらにしろワンちゃん猫ちゃんでは、ヒトよりも多くのミダゾラムを必要とするということになります。

このような違いは、動物の種によって薬の代謝や感受性の違うことから生まれちゃうのです。
あらためて、薬の作用の奥深さを感じました。

あらためて実感

そんな事を考えながら、ミタゾラムの注射を受けたのですが・・・
やはり「こんな少量なんだ!」と半信半疑だったのですが、瞬殺!

薬が効いてきたかなとも思うか思わないか、おそらく注射して即効果があったんでしょうね!
気がついたときには、検査は終わっていたのです。
これには本当に体感してわかること、超~驚きでした。

実際にミダゾラムは静脈注射すると、非常に速く作用を示します。
わんちゃんの場合では、効果発現時間は30秒~2分以内です。
猫ちゃんでは効果発現時間は1~3分と、わんちゃんよりやや遅い傾向にあります。
ちなみヒトでは、ワンちゃんと同じくらいで30秒~2分以内だそうです。

「眠ってやるもんか!」
と思った瞬間に意識がなくなるのが、ミダゾラムの特徴なのは知ってましたが、、実感でした!