若山動物病院ブログ
小腸と大腸の働き
春の健康診断で、思いがけず「S字結腸に腫瘤がある」と言われました。
そして一昨日、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)という治療を受けました。
食道・胃・大腸の壁は、内側から粘膜・粘膜下組織・筋層・漿膜の構造になっています。
そしてがんは、一番内側の粘膜層から発生します。
ESDでは粘膜と粘膜下層をきれいに剥がして、病変を一括して取り除く方法です。
毎年検査をしていたのに・・・思ったより大きな腫瘤が見つかってしまいました。
腺腫などは1年で2~3cmも成長することもあると言います。
結腸の腫瘤は、内視鏡でも熟練の医師でないと見逃すこともあるそうです。
幸い「内視鏡の名医」と呼ばれる先生が腫瘤を見つけてくださりました。
そして、その先生によりESDを受けることができました。
治療は無事終わったら、今度は組織診断の結果が心配です!
良性なのか?悪性なのか?

実は50歳のときに、すでに回腸から横行結腸の一部までを切除しています。
もし今回も切除となると、大腸がほとんど残らないことになってしまいます・・・
大腸が無くなったらどうなのるの?そんな疑問が湧いちゃってきました。
そこで改めて「大腸の働きってなんだろう?」と考えてみました。
大腸の五つの大切なおしごと
1. 水分を吸収する
ドロドロの食べかすから水分を取りのぞいて、ウンチをちょうどいい固さに整えます。
2. 腸内細菌が活やくする場所
大腸には「善玉菌」と呼ばれる良い菌がたくさん住んでいて、食べかすを分解したり、体に役立つビタミンを作ってくれます。
3. 体の免疫を守る
大腸には体を守る免疫の70%以上が集まっています。
細菌やウイルスが入ってきたら、すぐに気づいて戦ってくれる「見張り役」でもあるんです。
4. いらないものを体の外に出す
体の中でいらなくなった物(老廃物や毒素)を、ウンチとして出されます。
いわば「体のゴミ出し係」です。
5. こころにも影響!?
大腸にいる腸内細菌は、セロトニンなどの「幸せホルモン」を作るのにも関係しています。
つまり腸が元気だと気分も明るくなることがあるんです。
大腸の働きを簡単にまとめると
- 体の水をうまく調整して
- 体にいい菌たちが元気に働ける場所で
- 免疫も支えて
- こころにもつながる
大腸は、ただの「ウンチ工場」ではありません
体と心を守る「影のヒーロー」なんです!
小腸の働き
ところで「小腸がん」ってあまり聞きませんよね?
でも実際には、小腸がんってあるのですが極めてまれなのです。
その理由は…
- 食べ物が早く通過し、発がん物質がとどまりにくい
- 免疫システム(パイエル板)**がしっかり機能している
- 細菌が少ないので細胞が傷つきにくい
- 細胞の生まれ変わりが早く、ダメージが蓄積しない
つまり小腸は「通過が早く・守りが堅く・清潔で・細胞が元気」という、がんができにくい環境なのです。
今回の出来事を通じて、「検診の大切さ」と「腸のありがたさ」をしみじみ感じています。
結果が良性であることを祈りつつ、これからも腸を大切にしていきたいと思います。