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猫のウンチと健康状態の関係

猫のウンチと健康状態の関係

ウンチは、その日の体調や生活環境を映す「健康の鏡」といわれています。
普段からウンチの状態を観察しておくことは、病気の早期発見や予防につながる大切な習慣です。

さて今日はウンチの硬さで、体調の異常がわかるのか?
また食べ物や生活環境にどう関係しているのかの話だよ!

目次

理想的な便とは?

理想的なウンチは「シットリ」していて形があり、適度な水分を含んでいる状態のものです。
いわゆる「バナナ状」で手でつまんでも形が崩れず、ニオイも強すぎないのが健康なサインです。

ウンチの回数は、成猫では通常1日1~2回くらいかなぁ〜
でもフードや運動量、齢によって個体差があるから、毎日出ない場合もあるよ!

ウンチが硬すぎる場合(コロコロ便)

コロコロとした硬いウンチは水分や運動不足が原因のことが多く、便秘の傾向とも言えます。
特にドライフード中心で、水をあまり飲まない場合に多くみられます。
またストレスやトイレ環境の問題で、ウンチを我慢すると便秘になりやすくなります。
毛の長い種では、飲み込んだ毛が邪魔してウンチがスムーズに出ないこともあります。

コロコロウンチが続く場合には、慢性的な脱水や腎臓病などの病気が隠れていることもあります。

硬いウンチが続く場合や・・・
ウンチの時にいきむ様子があれば、病院に連れていってね!

ウンチがやわらかすぎる場合(軟便・下痢)

ウンチがやわらかく、形が崩れる「軟便」は、フードを変更した時やストレスなど一過性の理由で起こることがあります。
数日で改善すれば、大きな問題はありません。

しかし完全に形がなく泥状~水様状の「下痢」では、注意が必要です。
下痢が続くと脱水や栄養吸収不良を引き起こし、体力を奪ってしまいます。
特に子猫や高齢猫は重症化しやすいため、早めの対処が大切です。

下痢になる原因は、いろいろあるんだよ!
ウイルスや寄生虫などの感染症、食物アレルギー、消化器疾患、ストレスなどかなぁ〜
ウンチに血液や粘液が混じることもあるので、よく見てね!

食事と便の関係

ウンチの硬さは、フードの内容や水分の摂取量と深く関係しています。
ドライフードは水分が10%前後と少ないため保存性は良いのですが、水をあまり飲まない猫ではウンチが硬くなりがちです。
ウェットフードは水分が70~80%と豊富なので、便をやわらかく保ちやすく便秘気味の猫にはおすすめです。

また食物繊維の多いフードは、ウンチの量が増え便秘になってしまうことがあります。
急なフード変更も消化に負担がかかり、軟便や下痢を引き起こす原因となるので注意しましょう。

乳製品や脂っこい食べ物は、下痢の原因になっちゃうこともあるんだよね!
だから必ず猫用のフードを選んでください。

水分と運動、トイレ環境の影響

猫はもともと砂漠の動物だったため、水をたくさん飲む習性がありません。
そのため、意識的に水分をとれる環境を整えてあげることが大切です。
新鮮な水を複数の場所に置いたり、ぬるま湯を好む子には温度を調整するなどの工夫をしましょう。

また運動不足は腸の動きを鈍らせて、便秘の原因になります。
特にシニア猫や肥満傾向の猫には、遊びを通じて適度な運動を促すことが大切です。

トイレが汚れていたりすると、我慢しちゃうことがあるよね!
それとトイレが落ち着かない場所にあると、やっぱりねぇ・・・
綺麗で静かな場所にあるトイレは、気持ちが良いよね!
同居猫がいる場合には、トイレの数は考えて欲しいいな。
ん〜できれば「猫の数+1個」くらいトイレがあると、とは思うんだ。

年齢による違い

子猫は消化器が未熟なためウンチがやわらかくなりやすく、感染症や寄生虫による下痢も起こりやすいです。
下痢が続くとあっという間に脱水してしまうので、早めの受診が必要です。

高齢猫は運動量が減り水を飲む量も少なくなるため、便秘になりやすい傾向があります。
シニア用の消化しやすいフードやトイレのバリアフリー化で、排便のしやすさをサポートしてあげましょう。

まとめ

猫の便は、毎日見てあげられる「健康の通信簿」です。
硬さ・形・色・におい・頻度に変化がないかをチェックし、いつもと違う様子があれば早めに獣医師に相談しましょう。
毎日のトイレチェックが、愛猫の命を守る第一歩になります。