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若山動物病院ブログ

歯と口の健康週間

虫歯予防デー

6月4日は「虫歯予防デー」ってご存じでしたか?
そして6月4日~10日の1週間は「歯と口の健康週間」として、歯と口の健康に関する活動が行われます。
生涯を通して健やかな生活を送るためには、口腔内の健康が大切です。

「お口の健康」はヒトだけでなく、ワンちゃんや猫ちゃんにとってもとっても大事なんです!

でもぉ〜
うちのコ・・・
歯みがき・・・大キライなのよね

でもぉ〜
うちのコ・・・
歯みがき・・・大キライなのよね

そんな飼い主さんも、多いのではないでしょうか?
しかし歯磨きだけが、口腔内のケアではありません。
今回は歯みがきしなくてもできる口腔ケアについてのご紹介です。

目次

なぜ口の健康が、そんなに大事なの?

実はワンちゃんや猫ちゃんの歯垢って、私たちよりもずっと早く「歯石」になっちゃうんです。
ワンちゃんは3~5日、猫ちゃんでも4~7日とも言われます。
こんな短期間で、歯垢がカチカチの石のようになってしまうんです!

しかも、そのまま放っておくと歯周病に進行していきます。
そしたら口がクサくなるだけじゃなく、心臓や腎臓にも悪影響が出ちゃうこともあります。

つまり「お口ケア」は、明るく楽しく元気に長生きするためには、とても大事な習慣ってことなんですねッ!

歯みがき以外でできることって?

では歯磨き以外でできるケアについて、説明しましょう!

噛んでスッキリ!大粒のフード&水

大粒フードは「噛む力」を育てるパワーを持っています。
しかも大きめサイズのドライフードは、しっかり噛むことで歯垢を取り除くこともできます。
丸呑みしやすい子や早食いな子にも、噛むクセをつけられます。
そして水をきちんと飲むと、口の中の汚れも流れ落ちていきます。

  • 噛むことで唾液の分泌もUP・唾液は口の中の洗浄剤です!
  • 食べごたえがあるので満足感もありまあす。
  • 歯の表面が擦られ、汚れも流れてスッキリ!

大粒のフードをよく噛んで、水をしっかり飲むのがベスト!
以下に、大粒ドライフードを噛むことの利点を書きますね。
これはワンちゃん猫ちゃんとも、共通です!

小粒フードと大粒フードの大きさの違い
小粒フードと大粒フードの大きさの違い

① 歯垢・歯石の付着を軽減できる

大粒のフードをしっかり噛むことで、歯の表面をこすり取る物理的な清掃効果が期待できます。
これは咀嚼によるセルフクリーニングで、歯垢が歯石になる前に除去する助けになります。
ただ、完全に歯みがきの代わりにはならないこともあります!

② 唾液の分泌が促進される

しっかり噛むことで、唾液がたっぷり出ます。
唾液には口腔内の菌の繁殖を抑え、食べカスを洗い流すなどの天然の洗浄作用があります。
しかもよく噛むことで顎の筋肉や唾液腺が発達し、唾液の出も良くなります!

この頃のワンちゃん、涎を流してる子を見ることが少なくなりました!
昔は待合室や診察室の床を拭くことが、けっこう多かったように思います。
これって、食生活の違いからでしょうか???

③ 丸呑み癖の防止に

早食い・丸呑み癖の癖がある場合には、小さめや普通サイズの粒だとほとんど噛まずに飲み込んでしまいます。
しかし大粒フードは「噛まないと飲み込めない」ため、よく噛むことの習慣づけに役立ちます。

④ 満腹感を得やすい

ゆっくり噛むことで満腹中枢が刺激され、お腹がいっぱいと感じ食べ過ぎ予防にもなります。
特に肥満傾向のある子や食いしん坊な性格の子には、絶対におすすめです。

⑤ 脳や筋肉への刺激にもなる

「噛む」という行動は脳への刺激(認知機能維持)や、顎のの筋肉トレーニングにもなります。
特にシニア期では「噛む力を保つこと」が、健康寿命の維持に直結します。
若いうちからの噛む習慣は、老いても忘れることはありません!

かじってスッキリ!デンタルガムなど噛むもの

「遊びながらケア」ができるのは、デンタルガムや噛むオモチャです。
噛むことで、歯に付いた汚れを擦り取ってくれます。

でも注意があります。
デンタルガムもオヤツも、硬すぎるモノは歯が欠ける原因になることもあります。
やわらかめ~中くらいの硬さを選ぶのがコツです!

そうなのよ!
硬いモノの方が良いと思って食べさせたら、歯が割れちゃったことあるの。
それって「破折」って言うんですってね。

歯が折れちゃってます!

飲み水にプラス!液体デンタルケア

続けやすいのが「水に混ぜるだけ」の、ケア用品。
味に敏感な子にはバレちゃうこともありますが、気にしないで飲む子もいます。忙しい日でも水にサッと入れるだけでOKですが、これだけじゃ無理です!

ペロッと舐める!デンタルジェル&スプレー

「歯みがきはイヤだけど、ペーストは舐められる」という子もいます。
チキン風味やバニラ風味など、まるでおやつみたいなジェルもあるんですよ。
なかにはラクトフェリンなど、お口の中の菌バランスを整えてくれる成分入りのタイプもあります。

フードにかける「ふりかけ」

いつものごはんにパラッとかけるだけの、ふりかけタイプのモノもあります。
お口の菌に作用したり、腸内環境を整えて免疫力UPを助けてくれたりするモノも。

口腔ケアを「習慣」にするには?

ちょっとずつ慣らすことが大切!
いきなり歯ブラシを口に入れられたら、そりゃイヤですよね。
まずは「口のまわりを触る」ことから。おやつとセットにして、少しずつステップアップしましょう♪

ケアのあとはご褒美を!

お口ケアのあとは「大好きなおやつタイム♪」にすれば、ワンちゃん・猫ちゃんも「悪くないかも」って思ってくれるはず。

口の中のチェックを忘れずに

毎日、少しでも口を観察して下さいね!

なんか赤い?」
なんか口臭が
歯がグラつく

そんなことが見られたら迷わず相談に!
早期発見が健康寿命を長くし、命を救います!

まとめ

毎日のちょこっとケアが、ずっと元気につながります!
歯みがきが苦手でも、できることはたくさんあります!
「お口クサいな」と気づいたその日がケアのスタートのチャンスです。
ワンちゃん・猫ちゃんが、ずっと美味しく食べられて笑顔でいられるように、できることから始めてみましょう!
私どもも、お手伝いさせて頂きます!