若山動物病院ブログ
猫背の秘密
昨日に続いて、また猫背の話です!

「猫背」には・・・
「えっ?そんな秘密があるの!?」
と驚くような面白い秘密が隠されているんだよ!
猫の背中は「共鳴板?」ゴロゴロ音の秘密
猫が「ゴロゴロ」と言ってる時など、多くの猫は背中を丸めて香箱座りになっていることが多いのではないでしょうか?
このゴロゴロ音は「胸」や「背中の筋肉・骨格」を通じて共鳴していると言われています。
猫の背中や胸は、しなやかな筋肉と柔軟な骨で構成されています。
その構造が、ちょうど楽器の「共鳴箱」や「スピーカーボックス」のような働きをしているのです。
猫背の姿勢では胸が「ドーム状」になり、音の振動を効率よく反響・伝達する構造になっています。
- 背中を丸めることで胸郭が引き締まり、振動がより伝わりやすくなる
- 筋肉の緊張がゆるみ、音の波動が体全体に響き渡る
- 肩~背中の筋肉が柔らかい“音響素材”のような役割をする
特に背中をなでたときに強く感じるのは、背中が音の共鳴路として効率の良い場所だからと考えられています。

カラダに触れてみたら、ゴロゴロ音が「指に伝わってくる」ように感じることがあるよね?
それって、共鳴してるからなんだよ!
背中の丸さは気分メーターでもある
猫の背中の角度を観察していると、緊張・興奮・安心・不安などの気持ちの変化が意外と背中に現れます。
- ちょっと緊張しているとき ▶️ 背中が少〜し高い感じになる
- くつろいで安心しているとき ▶️ 丸く柔らかいカーブ
- 機嫌が悪いとき ▶️ 背中が張ってカチカチに

「猫背」は「メンタルメーター」のようなもの!
その時の気分を現してる場合があるんだよ。
ジャンプのとき背中はバネに
猫がジャンプするとき、背中の筋肉と背骨がまるでバネのように働きます。
特に飛びかかる瞬間は猫背の姿勢で背中をギュッと縮め、そこから一気にのけ反るようにして飛びかかります。
ヒトには絶対にマネできないこの動きは、猫のカラダが「飛ぶため」に進化した構造からなんです。

これはまさに「猫背=内蔵型強力なバネ!」とも言えちゃうんです!
まぁ〜
「猫背」はエネルギーと言うかパワーの「溜め」なんですねぇ〜!
背中をなでると伸びをする?
猫の背中を軽くなでると「う~ん」と気持ちよさそうに伸びをすることがあります。
これは猫背状態のまま縮こまっていた背骨の周辺筋肉が緩んだサインです。
また同時に「ここは安全」「信頼しているよ」という表現でもあります。

「猫背」は信頼の伸びを誘う、スイッチのようなものでもあるので〜す!
猫の背中のカーブには「隠された野生」がある
猫が猫背でいる姿は、一見のんびりして見えますよね。
でも、実はいつでも獲物を狙えるような臨戦体勢でもあるんですよ!
野生では「獲物が来るまで無駄に動かない」ことが命を守る術でした。
今や家の中でのんびり過ごす猫ですが、かつて野山を駆け巡り狩りをしていたころの姿勢や本能を今でも強く残している動物んなんです。

「猫背」は「一見リラックス=実はスタンバイ」という、静と動を同時に持ち合わせた姿勢なのです!
子猫のうちから知ってる背中の使い方
猫の背中の使い方は、生後数週間のうちに自然と身につくものなんです。
狩りの仕草、ジャンプの前の構え、兄弟とのじゃれ合いでの反り姿勢・・・
それらのどれもが、野生に備えてのトレーニングなのです。
そして実は、今もこの習性は消えていません。

「遊んでいるだけ」と思われている動きの中に、獲物を狩る行動がついつい出ちゃうんだよね!
まとめ
猫の背中の丸みは、ただの姿勢ではありません。
それは、長い年月をかけて自然とともに磨かれてきた「進化の名残」なんです。
つまり、猫の「狩る」「守る」「感じ取る」といった本能の証です。
ふとした瞬間に見せる背中の動きに、ぜひ注目してみてください。
そこには今も残るカラダの中に潜んでいる秘密が、隠されています。