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若山動物病院ブログ

ペットクラブ・セミナー

ペットクラブ・セミナー

印西市にある「ペットクラブ」で行われたセミナーの講師をしてきました。
演題は「歯を守ることが長寿の第一歩」と言うものでした。

質問があったら、即その場で手を上げてもらう対面形式として1時間半ほど頑張ってきました。

歯の健康が命を守る!

私たちヒトにとっての長寿とは、ただ長く生きることではありません。
健康で快適に過ごせる時間が、どれだけ続くかが大切なんです。
それはワンちゃんや猫ちゃんにとっても、同じことなんです。
では、健康で長生きするために何が必要でしょうか?

実は、その鍵は「歯の健康」にあります。

歯の健康が体の健康に直結する

近年のヒトの研究では・・・・
歯を失うと認知症になるリスクが1.9倍、転倒するリスクが2.5倍、要介護になる確率も高まることがわかっています。
また口腔環境が乱れると腸内細菌のバランスも崩れ免疫力が低下し、がんの発症リスクも上がってしまいます。

これはヒトだけでなく、ワンちゃんや猫ちゃんでも同様です。

とても多い「歯周病」

動物病院の統計でも、犬の「歯周病」はとても多い病気です。
また「破折(歯の折れ)」もあります。

これらの歯のトラブルは眼に見えにくく、気づいたときにはかなり進行していることが少なくありません。

歯周病が全身に及ぼす影響

歯周病菌は口の中だけでなく、血液を通じて全身に巡り、心臓・腎臓・肝臓などさまざまな臓器に悪影響を与えることがわかっています。
実際犬の死亡原因として多いのが、ガンや心臓病、腎不全など歯周病と関連の深い病気が多く含まれています。

歯周病が「万病のもと」とされるのも納得できますよね!

歯周病の予防は「早期発見・早期ケア」

歯周病は「バイオフィルム」と呼ばれる細菌の膜で守られています。
これは通常の歯みがきだけでは取り除くことが難しく、一度歯石になってしまうと専門的な処置が必要です。
またワンちゃんや猫ちゃんにも「歯周病になりやすい体質」があることが分かっています!

予防の基本は「免疫力の維持」と「定期的な口腔チェック」です。

歯みがきだけでは不十分?本当のケアとは

歯みがきが苦手な子も多いですが、無理にゴシゴシせず、「毎日の口のチェック」「歯周病菌の検査」「必要に応じた除菌と歯科処置」が重要です。

特に「無麻酔での歯石取り」には注意が必要です!
見た目はきれいになっても、歯周病菌は取り除いてはいません。
特に歯周病の治療で大切な部分である歯周ポケットの奥の菌は、残ったままです。

逆に悪化させてしまうリスクもあります。

歯周病に強い体をつくるには

免疫力の低下が歯周病の一因となるため、「口の中」と「体全体」の免疫力を高めることも大切です。
セミナーでは「インターベリー(口腔用免疫補助)」や「免疫ミルク(全身用)」など、補助的なケア商品も紹介しました。

免疫力UPをすることは、とっても大切ですだよ!

まとめ

歯の健康は、愛犬・愛猫の「食べる力」だけでなく、「全身の健康」や「寿命」にも大きく関わっています。

「まだ若いから大丈夫」と思わず、定期的な検査と予防ケアを習慣にしましょう。
健康で笑顔あふれる毎日を送るために、まずは「歯を守ること「から始めてみませんか?

歯を守ることは、命を守ることと同じことなんです!