若山動物病院ブログ
腫瘍と過ごす毎日「血流サポート」
もし、我が子がリンパ腫などの腫瘍と診断されたら・・・
「少しでも楽にしてあげたい!」「私にできること何かないかな?」と、思いますよね。
日々の暮らしの中で、飼い主さんだからこそできる「やさしいサポート」があります。
そのひとつが「血流を整えること」なんです。
血液の流れが良いと筋肉や内臓へ酸素や栄養が届きやすく、カラダ全体の働きがサポートされます。
なぜ血流が大切なの?
血液は酸素や栄養を運び、不要なものを回収する大事な働きをしています。
もし血の巡りが悪かったなら・・・
冷えやだるさにつながり、体力の回復力や気持ちにも影響が出ることがあります。
そんなカラダに大切なのは「温めること」「ほぐすこと」「安心させること」なんです。
いわゆる「カラダ」と「メンタル」の両方のケアです!
その1:ゆったりと散歩
体調がよい日は、ほんの数分でも良いから外を歩いてみましょう。
軽くカラダを動かすことは、何よりも自然な血流の改善方法です。
筋肉を使うと血液やリンパの流れが自然に促され、カラダがポカポカしてきます。

外の空気に触れると、またニオイを感じることは血流促進だけでなく「生きる喜び」にもなります。
しかし頑張って歩きすぎちゃって、疲れてしまうこともありますよね?
だから「疲れたなぁ〜」とか「もう帰りたいな!」のサインが出たなら、それを見逃さないようにしましょう。
もし疲れてしまっていたら、抱っこして帰れば大丈夫ですよね!
その2:体を冷やさない
がんの治療中は体力が落ちるだけでなく、カラダが冷えやすくもなっている子がいます。
そのような時には「ほんのり保温」で血流のサポートです!
- 柔らかい毛布をかける
- 腹巻きをつけてみる
- 足湯をしてみる
注意点は、温めすぎないことです!
足湯という選択肢
カラダを温める方法に「足湯」があります。
これはヒトが足湯をするのと同じように行います。
お湯の温度がぬるめ、37~38℃程度で足首まで浸すだけです。
両足先でも良いですが、後ろ足だけでも構いません。
血流がよくなりカラダがポカポカするだけでなく、リラックス効果もあります。

ただ注意点もあります。
嫌がるときは、即やめる
最初は低い温度から始め、時間を短くするなどの配慮が必要です
お湯は熱すぎるとカラダが緊張し、冷たすぎると効果が得られません
お湯に浸かっている時間は「2~3分」くらいでしょうか?
気持ちよさそうにしているかを確かめながら、行って下さい!
免疫力が下がっている子もいるため、始めるにあたっては先生に相談してからですよ!
その3:やさしいマッサージ
飼い主さんの手のぬくもりは、安心と心地よさそのものです。
毛並みにそって首から背中をやさしく撫でるだけで、特別な技術はいりません。
- 首まわりをなでる
- 背中をやさしくさする
それだけで筋肉の緊張がほぐれ、血の巡りもよくなります。
だたしシコリのある部分は避けて、その周囲をそっと撫でる程度にしましょう。

その4:水分補給
見落としがちですが、水分は血流にとても大切です!
カラダの水分が少ないと血液がドロドロになって、循環が悪くなってしまいますよね。
注意してほしいこと
サプリや漢方の中には「血流を促す」とうたうものもあります。
それらは、場合によっては抗がん剤や他の薬との相性が悪い場合があります。
新しいケアやサプリを始めるときは、必ず先生に相談です!
まとめ
リンパ腫と闘っている子にとって、血流を良くすることは大切です。
でも「やりすぎ」や「間違った方法」は逆効果になってしまうこともあります。
だからこそ取り入れてほしいのは「自然で安心なケア」です。
毎日のチョットした工夫で、暮らしが少しでも心地よくなるように!
そして「もういいよ」と伝えてきたら、その合図を受け止めて休ませてあげましょうね。
「今日も気持ちよく過ごせたね」と笑顔になれる時間が増えることを願っています。