若山動物病院ブログ
石が疼く?
千葉県佐倉市の『若山動物病院』の千明です。
9月に入ってから、泌尿器トラブルで来院する子が少しずつ多くなってきていました。
それが今週になって急激に増加!
- 何度もトイレに行く
- オシッコに血が混じる
- オシッコの出が悪い
- トイレの後にポタポタとオシッコが垂れる などなど
症状はいろいろとありますが、その原因の多くが「膀胱結石」でした。

実は、この時期に症状が増える背景には「過活動膀胱」と呼ばれる状態が関わっていることがあります。
「過活動膀胱」とは、寒さや涼しさで膀胱が刺激を受けやすくなることで、急にトイレに行きたくなったり、尿意が強くなる状態を指します。
秋は朝晩の気温差も大きく、自律神経が乱れやすい季節。
こうした変化が膀胱のコントロールに影響しやすいのです。
さらに、気温が下がるとお水を飲む量が減ってしまう子も多く、その結果オシッコが濃くなり、膀胱への刺激や結石の悪化につながることもあります。
つまり、「膀胱が敏感になる」「尿が濃くなる」という2つの条件が重なり、この季節は膀胱トラブルが起こりやすいのです。
だからこそ、日々のケアがとても大切です。
- 体を冷やさないように工夫し、腹巻きや足湯をして内臓を温めてあげること
- お水をしっかり飲めるように工夫してあげること
- お散歩や軽い運動で血流をよくすること
さら生活リズムを整えてしっかり眠ることも、自律神経を安定させ膀胱の負担を和らげます。
季節の変わり目は、人も動物も体調を崩しやすい時期です。
小さなサインを見逃さず、日々の工夫でワンちゃん・ネコちゃんの膀胱をやさしく守ってあげましょう。
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