佐倉市の動物病院なら若山動物病院|セカンドオピニオン対応

  1. ホーム
  2. 若山動物病院ブログ
  3. 「皮膚を治す」には「腸を整える」

若山動物病院ブログ

「皮膚を治す」には「腸を整える」

腸を整える

目次

脂漏症と腸内環境の深い関係

「脂漏症」は、皮膚がベタついたりフケが出たりする、なかなか改善が難しい病気です。
そのような脂漏症ですが・・・
実は腸の状態が皮膚の健康に大きく関わっていることを、ご存じでしょうか?
今回は脂漏症の改善に欠かせない「腸内環境を整える方法」についてです。

腸と皮膚はつながっている!

腸は第二の脳」とも呼ばれるほど、免疫力やホルモンのバランスをコントロールしている臓器なんです。
そんな腸の中には、数兆個の細菌が住んでいます。
しかもその細菌のバランスが崩れると、カラダ全体の働きにも影響してしまいます。

腸内環境が乱れると、以下のようなことが皮膚に起こりやすくなります。

  • 皮膚のバリア機能が弱くなる
  • 炎症が起こりやすくなる
  • アレルギー反応が強まる

このような変化が積み重なると、皮膚の状態が悪化してしまうのです。

「腸を整えること」は「皮膚の状態を良くするための第一歩」なんです!
そこで、腸を整える話をしましょうね

腸を整える3つのポイント

プロバイオティクス:善玉菌を補う

腸内で「良い働きをする菌」を直接与える方法です。
代表的なものに乳酸菌、ビフィズス菌などがあります。
これらは腸のpHを整えて、悪玉菌が増えるのを防ぎます。

プレバイオティクス:善玉菌のエサを与える

「菌を入れる」だけではなく、「菌が育つ環境」を作ります。
そのために役立つのが、水溶性食物繊維であるフラクトオリゴ糖などです。

これらは腸内で発酵し「短鎖脂肪酸」という物質を作り、腸の粘膜を保護し炎症を抑える働きをします。
また皮膚の角化細胞を活性化させ、元気にさせる働きもします。

オメガ脂肪酸・抗酸化成分を取り入れる

腸の環境を守るには、炎症を抑える栄養素も欠かせません。
中でもEPAとDHAは皮膚の炎症をやわらげ、脂質バランスを整える働きをします。
またビタミンEやポリフェノールなどの抗酸化成分は、腸内の善玉菌を助ける働きをし皮膚の老化防止にもつながります。

腸を乱すNG習慣にも注意!

腸内バランスは、ちょっとしたことで崩れてしまいます。
次のような習慣には要注意です。

注意すべき要因腸への影響
抗生剤の長期使用善玉菌の減少・腸内炎症
フードの急な変更消化不良・便の乱れ
ストレスや運動不足腸の動きが鈍り、免疫低下
添加物の多いフード腸粘膜への刺激・炎症悪化

フードの切り替えは7~10日間かけて、ゆっくり行うことが大切です。
また皮膚病はフードの切り替えだけでは治りません。
トータル的なケアが必要になります。

まとめ

脂漏症は皮膚だけの問題ではなく、体の中から整える病気です。
善玉菌を補い腸の健康を守ることで、皮膚の炎症やベタつきも改善していきます。

「シャンプーで外側を整え、腸活で内側を整える」こと!
それが、脂漏症を根本からケアする近道となります。