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若山動物病院ブログ

再発ループを断つ

尿道閉塞

目次

繰り返す「猫の尿道閉塞」

猫ちゃんの尿道閉塞は、一度良くなったと思ってもまた詰まってしまう・・・
そんなケースが珍しくはありません!

またオシッコが出なくなっちゃって・・・
この前治ったと思ったのに、落ちこんじゃう

尿道閉塞の再発は・・・
「飼い主さんのせい」でも「猫ちゃんのせい」でも、ありませんよ。
それでは、繰り返す「猫の尿道閉塞」について説明しましょうね!

オスの猫ちゃんのカラダは、もともと泌尿器トラブルが起きやすい条件を持っています。
その様なカラダのつくりから、尿道閉塞が再発しやすいと言われています。

なぜ再発するの?

猫ちゃんの再発は、大きく3つの原因が重なりあい悪さをするという「再発ループ」のせいで起こります。

⒈膀胱や尿道にトラブルが起こる

2. 炎症が起こる

・膀胱や尿道に負担がかかる
・尿道が腫れて細くなってしまう
・オシッコの通りが悪くなり、膀胱にオシッコが溜まりやすくなる

⒊オシッコが濃くなる

・ストレスや水分不足でオシッコが濃くなる
・膀胱の中に、ミネラル成分や細胞の破片が増える
・オシッコの中に「砂」「泥」「フレーク」のような沈殿物ができる

⒋詰まりやすくなる

・尿道が腫れるとオシッコが通りづらくなる
・痛みや不安がストレスとなり、水の飲みが悪くなる

⒌炎症が進む

・【2】に戻る

これが繰り返えされるのが、尿道閉塞の再発ループなのね!
それじゃ、このループのどこかを断ち切れば良いのかしら?

そうなんですよ!
ストレス、炎症、オシッコの濃さ、尿道の腫れ・・・
これらが互いに強化し合ってしまう状態を断ち切ることが再発防止なんです。

「石が原因ですか?」と聞かれますが…

もちろんオシッコの中の結石が原因の猫ちゃんもいます。
しかし実際には、

  • 結晶や砂状の沈殿物
  • スパズム(痛みやストレスで尿道がキュッと縮む)
  • 特に原因物質が見つからない「特発性膀胱炎」

など、石以外の要因も多く関係します。

結石が無いから大丈夫!
・・・とは言えません

結石があるから必ず再発する!
・・・とも限りません。

重要なのは「原因をひとつに絞らない」ということなんです。
「結石があれば、それが原因だ!」と、そこばっかりに眼がいってしまってはダメってこと!

再発しやすい子の傾向

  • 神経質、環境の変化が苦手
  • 水をあまり飲まない
  • トイレが汚れているのが苦手
  • 多頭飼育でストレスが溜まりやすい
  • 寒い季節に調子を崩しやすい

「性格や環境」なんて言われちゃうと、自分が悪いのではと落ち込んじゃう・・・
あぁぁぁどうしよう・・・

自分を責めちゃダメですよ!

「猫ちゃんの性格や住む環境が再発を防ぐヒントになる!」と、前向きに考えてくださいね!

今日からできる再発ループ対策

「再発ループ」は、一度で止めるのが難しいものです。
それでも 生活の中で小さな変化を積み重ねることで、再発ループから遠のくことができます。
できる範囲でOKです!
無理なく続けることが、再発予防に繋がります。

えぇ〜〜!
今日から自宅でできる対策があるなんて・・・
それなら私にも希望があるかも!

もちろんありますよ!
一気に全部を完璧に目指さなくていいんです。
できることから一歩ずつが大切なんですよ。

とにかく水を飲ませる工夫

「水分は薬にも負けない大きな味方」です。

まずは「お水」って言われても…
うちの子、全然飲んでくれないんですよねぇ…(困惑)

そういう子、多いんです!
でもチョットした工夫で水の飲むる王がアップすることがありますよ!

  • 新鮮な水を数ヶ所に
  • 流れるタイプの給水器
  • ウェット食に水を少し足す

水分量が増えるだけで、オシッコが薄くなり沈殿物が発生するのが減ります。
また水を飲まない子には・・・
「お気に入りの器」「ぬるま湯」「香りのあるスープ」など、個性に合わせた工夫も効果的です。

トイレ環境の見直し

「落ち着けるトイレは、健康を守る入口」です。

トイレも…見直した方がいいのかしら?
うちはリビングの隅に一つだけなんですけど


できれば「頭数+1」を目標に!
それが難しければ、まずは**“静かで落ち着ける”配置から始めましょう。
実はトイレ環境の調整って、再発対策では大きなカード**なんですよ。

  • トイレの数は「頭数+1」が理想
  • 静かで落ち着ける場所に
  • 砂・トイレの形は猫ちゃんの好みに合わせて変更

心してオシッコができる環境は、我慢からのストレスを防ぎます。
オシッコを我慢すると濃い尿になり、炎症の悪化に繋がります。
トイレは「居心地の良いトイレカフェ」のような気持ちに整えてあげるのがポイントです。

ストレスを減らす

「性格は悪者じゃない。付き合い方のヒントになるだけ」

なんだか…
「性格」や「環境」って聞くと私のせいみたいに感じてしまって…

それは違います!
性格や環境は、責める材料ではなくヒントです。
猫ちゃんとご家族に合わせた対策が見つけやすくなるってことですよ。

  • 生活リズムを一定に
  • ケンカしやすい子がいる場合は落ち着ける空間の調整
  • 遊びの時間を作り、発散の機会を

ストレスは尿道の緊張(スパズム)や炎症の再燃に影響します。
無理に変えようとせず、「その子らしさを知ってあげる」ことが最大のサポートです。

病院とタッグを組む

「病院は駆け込む場所から相談できるパートナーへ」

なるほど…!
病院と一緒に作戦会議をしながら進めていけばいいんですね!

そうです!
うちも「相談できる相棒」として活用してくださいね。
一緒に再発ループ、弱めていきましょう!

  • 定期的な尿検査(結晶や炎症のチェック)
  • 食事の提案、サプリや内服薬
  • 「今回は石」「今回は炎症メイン」など状況整理

再発の背景は毎回同じとは限りません。
その時の状態を一緒に分析することで、最短ルートで負のループを弱める方法が見えてきます。

まとめ:ループを知ることが、抜け出す第一歩

尿道閉塞の再発は、
「負のループ」から抜け出せていないサインです。

  • ストレス
  • 水分不足
  • 炎症
  • 濁った尿
  • 尿道の腫れ

この輪をどこかひとつでも切ることができれば、
猫ちゃんの未来は明るくなります。

ご家族と猫ちゃんが協力し、
病院と同じチームの一員として取り組むことで、
再発ループは少しずつ弱まり、出口が見えてきます。

まずは「水の工夫」「トイレの静けさ」「遊び10分」
どれか一つを3日だけ続けてみてください。
3日後、猫ちゃんの様子が少しでも楽になっていたら、それが希望のサインです。

最後に

「なんでうちの子だけ…」と悩まれる気持ち、とてもよく分かります。
でも、どうか自分を責めずに。
猫ちゃんは、みなさんが支えてくれていることをちゃんと感じています。
焦らず、一緒に進みましょう。