若山動物病院ブログ
2026年最初の診察日

歯科検診と健康管理から考える健康寿命
2026年、本年最初の診察日を迎えました。
新年早々からご来院くださった飼い主の皆さま、誠にありがとうございます。

今日は、とても象徴的な一日でした。
というのも来院理由の多くが・・・
「体調不良」ではなく、将来の健康を見据えた計画的な受診だったからです。
歯科健診
全身麻酔下での歯科治療に向けた事前検査
昨年末に実施した健康診断の結果説明
そして呼吸器病の経過チェックなどなど!

いずれも「今すぐに困っている症状」ではなく、これから先の健康を守るための来院でした。
病気は、ある日突然起こるものではありません
診察をしていて改めて感じることがあります。
それは犬や猫の多くの病気は、ある日突然発症するものではないということです。
食事内容、水分摂取量、運動量、生活環境、そして口の中の状態。
こうした日々の生活習慣の積み重ねが、数年という時間をかけてカラダを作り、やがて病気として表に現れてきます。

だからこそ・・・
症状が出る前に気づき、整えていくことがとても大切なのです。
新年から増えている「歯科検診」の相談
2026年最初の診察日で、特に多く寄せられたのが歯科検診に関するご相談でした。
- 歯周病が進んでいないか確認したい
- 将来を見据えて歯科治療を検討したい
- 全身麻酔に備えて、体の状態を把握したい
歯科は「最後に考えるもの」と思われがちですが、実は健康管理の出発点でもあります。

犬や猫の歯周病は、口の中だけの病気ではありません。
歯周病菌や炎症物質は血液の流れに乗り、腎臓病、心臓病、関節疾患、さらには認知機能にも影響を与えることがあります。
「食べる・飲む・動く」は歯から始まる
歯が痛い、噛みにくい状態が続くと・・・
食べる量が減り、水を飲む量も自然と少なくなってしまいます。
その結果・・・
筋力や体力が落ち、シニア犬・シニア猫では認知機能の低下が進みやすくなります。

「年のせいかななぁ〜」と思うようなことありませんか?
そのようなカラダの変化の中には、歯周病が関係していることがあるんですよ!
歯科治療は「未来を守る治療」
歯周病の治療の選択肢の一つに、全身麻酔下で行う歯科治療があります。
全身麻酔で行う・・・
それって、とっても不安を感じる飼い主さんも多いと思います。
そうですよねぁ〜
我々も、出来るなら麻酔の処置を行うことは避けたいとは思っています。
そのため早期から歯周病健診を行い、家庭での歯磨きや歯科用フードなどを続けていただいてます。
しかし歯周病が進んでしたっま場合には、歯周ポケットの中をキレイにすることが難しいことがあります。
それらを一度リセットし、その後のケアのための治療が全身麻酔下での歯科治療なんです。
そして一度綺麗にした歯周や歯を、そのままの状態で維持することが大切です。

全身麻酔下の歯科治療は、体調が良いうちに行うことが重要です。
そすすれば、治療時間やカラダへの負担を抑えられることが多くなります。
将来の病気を防ぐための選択肢の一つとして、重要な治療です!
2026年は「歯から守る健康管理」を
新年最初の診察日を通して、健康意識の高い飼い主さんが確実に増えていることを感じました。
私たちは、今すぐ治療を勧めることはありません。
その子にとって、今どの段階が最適なのかを一緒に考えることを大切にしています。
2026年も、
歯から始める健康管理を通じて、
犬や猫の健康寿命を延ばす医療を、
飼い主さんとともに進めていきたいと思います。
この症状があれば歯科チェックをしましょう
次の項目に 1つでも当てはまる 場合、歯科トラブルが隠れている可能性があります。
「年のせい」「様子見」で済ませず、一度チェックしてみましょう。
お口・見た目の変化
- 口臭が以前より強くなった
- 歯や歯ぐきが茶色・黒っぽく見える
- 歯ぐきが赤い、腫れている、出血しやすい
- 口の周りを触ると嫌がる
- よだれが増えた、口を気にするしぐさが増えた
食事の変化
- フードを残すことが増えた
- 片側だけで噛んでいる
- 硬いフードを嫌がるようになった
- 食べるスピードが遅くなった
- 食べた後に口をクチャクチャする
行動・性格の変化
- 以前より元気がない
- あまり遊ばなくなった
- 触られるのを嫌がるようになった
- 寝ている時間が増えた
- 表情がぼんやりしていることが増えた
全身状態のサイン(見逃されやすい)
- 水を飲む量が減った
- 体重が少しずつ減ってきている
- 高齢になってから急に老けた印象がある
- 腎臓病・心臓病の治療中である
✔ チェックが入った方へ
歯周病は口の中だけの病気ではありません。
進行すると、腎臓病・心臓病・関節疾患・認知機能の低下など、全身の健康に影響を与えることがあります。
「まだ食べているから大丈夫」
「高齢だから仕方ない」
そう思われがちな変化こそ、歯科チェックのサインです。
当院では
- 今すぐ治療が必要か
- まずは経過観察でよいか
- 将来に備えた準備が必要か
を、その子の状態に合わせて一緒に考えます。
気になることがあれば、お気軽にご相談ください。