若山動物病院ブログ
本日のぷらむ倶楽部セミナーを終えて

本日開催した「ぷらむ倶楽部セミナー」にご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。
今回のテーマは「2025年を振り返って見えてきた、ワンちゃん・ネコちゃんの健康の傾向と、これからの対策」です。
日々の診療の中で私たちは、数多くの検査データと向き合いながら診断・治療を行っています。
その積み重ねを振り返ることで、
「病気になる前のサイン」
「近年増えているトラブル」
「対策すれば防げる可能性の高い問題」
が、少しずつですが見えます。
検査データが教えてくれる『未病』のサイン
セミナーでお伝えしたのは、「数字が教えてくれる健康の変化」です。
血液検査、尿検査、血圧測定、画像検査などは、症状が出る前のカラダの異変をとらえる大切な指標になります。
「元気そうだから大丈夫」
「食べているから問題ない」
そう見える子でも、実際には腎臓・肝臓・ホルモン・血圧などに小さな異常が出始めていることは少なくありません。
特に、血圧測定の重要性が強く意識されるようになってきました。

病気と診断される前に、
また発症する前の段階で気づけば、その後の生活の質と寿命に大きく関わってきます。
高血圧・腎臓・心臓―見逃されやすい悪循環
2025年の診療を振り返って特に印象的だったのが、「高血圧」と「腎臓・心臓」の問題です。
高血圧はかなり進行するまで症状が出にくく、静かに進む病気です。
しかし放置すれば、腎臓や心臓、眼などに影響が出てしまいます。
腎臓と心臓は、お互いに深く関係しています。
腎臓が悪くなると血圧が上がりやすくなり、血圧が高い状態が続くと、さらに腎臓が傷んでいく・・・
こうした悪の循環は、実際の臨床でも多く見られました。

だからこそ当院では・・・
「症状が出てから治す」のではなく、早く見つけ整えていく獣医療を大切にしたいと思っています。
消化器のトラブルは減った
下痢や食欲不振などの消化器疾患、またオシッコに絡んだ病気、いわゆる泌尿器疾患での来院が大きく減りました。
これは家庭での飼い方の向上によるものが、一番に考えられます。

生活習慣を意識していただけると、ここまで違うのかと思うことしきりです!
ホルモンのバランスの乱れが関係する病気は、シニア期を中心に増える傾向にあります。
長寿になると、いろいろなことが見られるようになるんですね!

これらに共通するのは、治療だけでなく、
「食事」「生活習慣」「腸内環境」「ストレス」「体重管理」といった日常の積み重ねが、発症や再発防止のカギになっている点です。
2026年に向けて、当院が大切にしたいこと
今回のぷらむ倶楽部セミナーを通して、私たちがあらためて強く感じたのは、
・定期的な健診
・血圧や腎臓の早期チェック
・年齢や体質に合った食事提案
・歯科・腸内環境・体重管理
・再発ループを作らないフォロー
こうした一つ一つの積み重ねこそが、健康寿命をのばす最大の近道になります。

動物病院は「病気を治す場所」から「健康を育てる場所」へと、確実に役割が変わってきているということです。
その結果、健康寿命ものび、明るく楽しい暮らすことができるようになります。
メッセージ
動物医療は、ここ数年で大きく変わりました。
検査技術は進歩し、「病気が見つかる時代」から「病気になる前に気づける時代」へと入っています。

だからこそ私は、
「治療のために来る病院」ではなく、
「健康を守るために通う病院」でありたいと考えています。
年に1~2回の健診、ちょっとした数値の変化、生活の中の小さな違和感。
それらに一緒に向き合うことで、結果的に大きな病気を防げることは本当に多くあります。

大切な家族であるワンちゃん・ネコちゃんが、
できるだけ長く、元気で、穏やかな時間を過ごせるように。
これからも当院は、皆さまと一緒に「健康を育てる獣医療」を続けていきます。