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【猫の偏食】偏食の原因と対策

猫の偏食

猫は一般的に「偏食家」と言われるほど、食べ物の好みに強いこだわりを持つ動物です。
そのため「何でも食べる猫のほうが珍しい」と感じている飼い主さんも多いのではないでしょうか。

猫が新しい食べ物をなかなか口にしない背景には、ネオフォビア(新奇恐怖症)と呼ばれる本能的な性質があります。
これは「見慣れないもの=危険かもしれない」と警戒する、猫本来の自己防衛行動です。

偏食は決して「わがまま」や「しつけの失敗」だけが原因ではありません。
年齢・体の変化・過去の経験・環境ストレスなど、複数の要因が複雑に関与して起こります。

本記事では、猫の偏食について
原因・健康リスク・具体的な改善策を、獣医師の立場からわかりやすく解説します。

「うちの子、最近ごはんを選り好みする…」
そんな不安を感じている飼い主さんのヒントになれば幸いです。

目次

猫はなぜ偏食になるのか?

ネオフォビア(新奇恐怖症)とは

猫は本能的に、初めて見る食べ物に対して強い警戒心を示します。
これは野生時代の名残で、「未知のものを避けることで身を守る」ための重要な行動です。

そのため急にフードを変えたり、見慣れない形やニオイのフードを出すと、健康な猫でも口をつけないことがあります。

偏食は「わがまま」ではない理由

人間でも初めて目にする食べ物に戸惑ったり、過去に体調を崩した経験がある食材を避けたりしますよね。
そこは猫も同じなんです。
「嫌な経験の記憶」や「体調の変化」を学習し、食に対する行動に反映します。

そのため偏食は、猫からの体や心のサインであることも少なくありません。

年齢ごとに異なる偏食の傾向と原因

猫の偏食の原因は、ライフステージによってチョット違いがあります。
子猫期・成猫期・高齢期それぞれについて、偏食の起こりやすい原因や傾向が異なります。

子猫の偏食の原因

子猫では生後3か月齢頃までに、食べ物に対する好みがほぼ形成されると言われています。
この時期に経験したフードの種類や食感は、将来の嗜好に大きな影響を与えます。

子猫期にドライフードのみで育った場合、成長後もドライ以外を受け付けにくくなることがあります。
そのため、子猫のうちから複数の風味・食感を経験させることが偏食予防の鍵となります。

また欲しがるままにオヤツや好物ばかり与えていると、「好きなものだけを選ぶ」習慣が定着してしまいます。
そのため決まった時間・量での食事管理を、早い段階から意識することが重要になります。です。

成猫(1歳以上)の偏食の原因

成猫になると食べ物の好みや食習慣が固定化してしまっており、偏食を治すのが大変になります。
特に子猫時代に特定の味や食材ばかり食べていると、成猫になると他のフードをなかなか受け付けてくれなくなることがあります。

また成猫は新しい食べ物に対する警戒心(ネオフォビア)が、とても強くなります。
そのため「見たことがない食べ物=危険かもしれない」という本能から、初めてのフードを拒む傾向があります。
過去に口にした物を吐いてしまった、そのような嫌な経験があると一層慎重になってしまいます。
そのため、口にしたことがない食べ物はさらに避けるようになります 。

一方飼い主さんの与え方も、成猫の偏食を悪化させる原因の一つになります。
そうなんですよ、みなさん!
成猫になってからも猫の要求通りに好きなものだけを与えていると、偏食傾向がますます強まります。

猫のオヤツやヒトの食べ物は非常に嗜好性が高く、つい喜ぶからと与えていると通常のご飯を食べなくなる恐れがあります。
しかも「食べてくれないから」と好きなモノばかり食べさせていると、猫はさらにわがままになり他のフードを拒むようになってしまいます。

つまり成猫の偏食の背景には・・・

  • 子猫時代からの食習慣に加え
  • 甘やかしなどの飼い主さん側の接し方

これらが関与している場合があります 。

また成猫では環境の変化やストレスが原因となり、食欲不振や偏食が現れることもあります。
例えば引越しや同居人が増えるなどの変化、新しいペットの登場といった場合です。

ストレスを受けた猫は「慣れ親しんだ食べ物」に固執する傾向があり、新しいフードへの拒否反応が強まることが知られています 。

高齢猫の偏食の原因

高齢期の猫は、加齢に伴うカラダの機能の変化が食欲や嗜好に影響します。

代謝や消化機能が低下
一般的に高齢猫では代謝や消化機能が低下するため、若い頃ほどエネルギーを必要としなくなります。
その結果、食べる量が減ったり今まで好んでいたフードへの興味が薄れたりすることがあります。

嗅覚や味覚の衰え
嗅覚や味覚の衰えも、偏食の原因の一つになってしまいます。
猫はニオイで食欲が刺激されますが、年齢とともに嗅覚が鈍くなることで今までと同じフードでも魅力を感じにくくなります。
そのためニオイのあまり出ない冷たいフードは、食べが悪くなる傾向があります。

口腔の問題
さ口腔の問題も、シニア猫の偏食の理由のひとつです。
歯周病や口内炎で痛かったり飲み込む力が衰えたりすると、硬いドライフードを避けて柔らかいものばかり欲しがることがあります。

関節などの問題
関節炎などで首や足腰に痛みがある場合には食器の位置、例えば低すぎると食べづらく食が悪くなることもあります。

認知症
また稀に認知症(認知機能の低下)により食行動が乱れる場合もあります。
急に今までの食事を認識できなくなったり、食べたことを忘れて要求を繰り返すといった症状が見られることもあります。

このようにカラダの不調が原因で偏食や食欲が落ちる場合には、フードの好き嫌いと決めつけず痛みや病気を確認することが大切です。

猫の嗜好に影響を与える主な要素

猫が食べ物の好き嫌いをする際には、以下のようなことが関係しています。

ニオイ(香り)

猫はヒトよりニオイに敏感で、食べ物を選ぶときにはニオイを重視します。
そのためフードの製造ロットや原料の産地が変わってニオイが少し違うだけでも、食べが悪いくなったり食べなくなることがあります。
逆に言えば、猫好みのニオイが強い食事は食欲をそそると言うことです。

食感・硬さ

カリカリとした粒の食感が好きな猫もいれば、パテ状やムース状の柔らかい食感を好む猫もいます。
粒の大きさや形状・硬さなど、わずかな食感の違いでも好みが分かれることがあります。
特にウェットフードでも角切りタイプ・フレーク状・ペースト状などがありますが、猫によって好むタイプが違います。
食感やフードの硬さ以外に歯や顎の健康状態によっても好みは変わるため、口の中のトラブルには注意が必要になります。

温度

猫は生温かい食べ物(体温近く)を好みます。
これは自然界で新鮮な獲物を食べていた習性の名残とも言われます。
冷蔵庫から出したばかりの冷たいフードはニオイが立ちにくく、食欲を刺激しません。
そのため人肌程度に温めると香りが立ち、食いつきが良くなることがあります。
特にウェットフードは少し温めてあげるだけで食べてくれるケースが多いです。
ただ、熱すぎるのは危険なです。

形状(粒の大きさ・容器)

ドライフードの粒形状やサイズも、好き嫌いに影響します。
ある猫は小粒で食べやすい形を好み、別の猫はある程度噛みごたえのある粒を好むこともあります。

また、食器の形や深さも無視することができません。
皿が深すぎてひげが当たると嫌がtたり、皿が軽くて動いてしまうと食べにくがる猫もいます。
特に長いヒゲを持つ猫では、髭が皿に当たらないような浅く広い皿が好まれます。
高齢猫では、食器の高さを調整するだけでも食べやすくなることもあります 。

味・フレーバー

猫は肉食動物で、高タンパク質・適度な脂肪の味を本能的に好むことが知られています。
研究によれば「タンパク質:脂肪=約1:0.4」のバランスのフードを食事を好む傾向があるとの報告があります。

一般には魚風味、チキン風味、ビーフ風味など様々なフレーバーのキャットフードがありますが、猫ごとに好みがはっきり分かれます。
ある猫は魚系ばかり好み、別の猫はチキン以外食べない、といったことも珍しくありません。
これは猫の味覚がヒトと異なり甘味を感じない一方、アミノ酸の風味には敏感であることなどが関係しています。
嗜好性の高いフードほど猫の食いつきが良いですが、その嗜好性は主にニオイと味で決まります。

以上のようにニオイ・食感・温度・形状・味が複雑に絡み合い、猫の「好き嫌い」を生み出しています。
偏食対策を考える際は何にこだわっているのか、例えばニオイが気に入らないのか、食感の問題かなどを見極めなくてはなりません。

偏食が猫の健康へ与える影響

猫の偏食を放置すると、栄養バランスの偏りや食べる量が足りないことによって健康上の問題が生じてしまいます。

栄養不足・偏り

偏食によって特定のフードしか食べない状態が続くと、ビタミンやミネラル、タンパク質など必須栄養素の不足につながります。
総合栄養食であれば必要な栄養素は含まれていますが、猫がそれを十分食べない場合や、オヤツ・ヒトの食べ物ばかり与えている場合には栄養素が偏ってしまいます。
栄養不足が続くと被毛のツヤが失われたり、免疫力低下で病気にかかりやすくなる、成長期なら発育不良を招く恐れがあります。
また深刻な病気、例えばタウリン欠乏による心筋症など重大な問題につながることが知られています 。

肥満のリスク

偏食のタイプによっては、高カロリーなオヤツや好物ばかりを欲しがる場合もあります。
その結果、総カロリーオーバーで肥満になってしまうことがあります。

猫のオヤツは脂肪分や塩分が多いものも多いため、オヤツの量が多くなれば当然カロリー過多になります。
肥満になった猫は運動量の低下や内臓への負担増加により、糖尿病・心疾患・肝疾患など様々な病気のリスクが高まります。
「美味しいけれど栄養バランスが悪いもの」しかもカロリーが高いものばっかり摂ってしまうと怖いですよね!

さらなる偏食の悪循環

嗜好性の高いオヤツやヒトの食べ物に慣れてしまうと、ますます通常のフードを食べなくなるという悪循環が生まれます。
猫にとって特別美味しいものを頻繁に与えることで、通常のフードに見向きしなくなります。
しかも「もっと美味しいものをちょうだい」と要求がエスカレートしがちになってしまいます。
これは猫の健康面や飼い主さんとの関係でも問題となるため、早めに断ち切る必要があります。

体重減少と肝リピドーシス(脂肪肝)

好き嫌いが激しすぎて、必要な量のフードを食べず痩せてしまう場合もあります。
食事量が不足すると筋肉や脂肪が落ち、深刻な場合は肝臓に脂肪が蓄積する肝リピドーシス(脂肪肝)を引き起こすことがあります。
特に肥満傾向にあった猫が急に何日も食べなくなると、この肝リピどーシスが起こしやすくなります。

肝リピドーシスは命に関わる重篤な状態で、黄疸や嘔吐、昏睡などを招くこともあります。
丸一日以上まったく食事を摂らない状態があれば偏食云々を超えて危険信号ですので、早々にご相談ください。

このように偏食は肥満と痩せの両極端につながりやすく、いずれの場合でも健康を害します。
適切な栄養バランスのフードを十分に食べさせることが、猫の健康維持には不可欠です!
もし偏食傾向が見られたらな、早めに対策を講じる必要があります。

猫の偏食への効果的な対策

猫の好き嫌いを克服・改善するために、以下のような方法を試してます。
しかも諦めずに、猫の様子に合わせて根気強く行っみましょう。

フード内容を工夫する

偏食の猫には、思い切って新しいフードにチャレンジすることもあります。
例えばドライフードばかり食べている場合にはウェットフードを試してみる、またその逆を行ってみます。
ドライを食べている場合でも、粒の大きさや形状が異なるフードに変えてみると食いつきが変わることがあります。
ウェットフードにもムース状・角切りグレービータイプなど色々ありますか。
今まで与えていないタイプを、少量ずつ混ぜて見て下さい。。

新しいフードに切り替える際は一気に替えず、元のフードに少しずつ混ぜ徐々に増やしていくのが安全です。
初めは元のフードに対し新しいフードを少量混ぜ、数日おきに新しいフードを増やしていく方法がおすすめです。
もともと好きなフードに栄養バランスの良いフードを少しずつ混ぜ、徐々に増やしていけば時間はかかってもいずれ移行できる可能性があります。

トッピングや香り付けで誘う

猫がフードに興味を示さないときは、トッピングで香りと味をプラスしてあげます。
市販の鶏肉や鰹節パウダー、または無塩の茹で汁などをドライフードに少量かけると香りが立ち食欲を刺激できます。
ウェットフードでも、ふりかけを少し乗せるだけで食べ始める猫もいます。

ただトッピングに頼りすぎると癖になり「トッピングが無いと食べない」となることもあるため、一時的な手段にします。
多くの猫が大好きなチュールは、それだけを欲しがるようになってしまう傾向があります。

トッピングは、どうしても食べない時の補助的な手段として使い徐々に減らしていくようにしましょう。

フードの与え方を工夫する

偏食の改善には、食べさせる方法の見直しも大切です。

食事の時間を決める
まず決まった時間にご飯を出し、食べなければ下げるようにします。
ダラダラと一日中出しっぱなしにせず、食事とオヤツの時間を毎日ほぼ同じリズムで食べさせるようにします。
一度出したフードは10~30分経っても食べないなら片付けてしまい、次の時間まで与えないようにします。
こうすることで「出されたときに食べないと、下がってしまう」と学習し、出されたタイミングで食べるようになります。
特にフードを置いていると、猫は「いつでも食べられる」と思ってしまいます。

フードの温度とニオイ
ドライフードでもウェットでも、人肌程度に温めると香りが強くなり食欲が増すことがあります 。
電子レンジで数秒温めたり、湯煎でほんのり温かくします。

フードの鮮度にも、注意が必要です。
酸化した古いフードはニオイが落ちて、美味しく感じなくなってしまします。
開封後長時間経ったものより小分けパックの新鮮なものを与える方が、嗜好性が高まります。

食器や食べやすい環境にも配慮します。
ヒゲが当たらない十分な広さの皿を使う、滑り止め付きの重いボウルで安定させる、あるいは高齢猫には台の上に食器を置いて首を下げずに食べられる高さにするなどの工夫が有効です。

加えて、時には遊び要素を取り入れるのも一手です。
おもちゃ型の給餌器(知育玩具)でフードを転がして自分で獲らせたり、部屋の数カ所に少量のカリカリを隠すと、狩猟本能が刺激されて興味を持って食べる場合があります 。

環境・習慣を見直す

猫が落ち着いて食事できる環境作りも、偏食対策には欠かせません。
食事場所がトイレの近くだったり騒がしかったり、他のペットにちょっかいを出されるような状況では、猫は安心して食べられません。
なるべく静かでプライベートな空間で食事させましょう。
他の猫と多頭飼育の場合は別室で食べさせる方が良い場合jもあります。
また猫の性格によっては、人に見守られている方が安心して食べる子もいれば、逆に見られると食べない子もいます。
どちらのタイプかを観察して、そっとしておくか声をかけて応援するか対応を変えましょう。

さらにストレス要因の排除も大事です。
引っ越し直後や来客中などストレスいっぱいな状況では、一時的に食欲が落ちるのは普通です。
静かな環境に慣れるまで無理強いしないことも必要です。

また適度な運動は、食欲増進に効果があります。
室内飼いの猫は運動不足になりがちなので、体を動かす工夫も必要です。
ヒトもそうですよね。
運動後にお腹が空いて食が進むことがあります。

根気強くしつける

偏食の矯正には飼い主の根気が何より大事です。
猫が「このフードは嫌だ、他の美味しい物をちょうだい」と鳴いても、すぐ別の物やおやつを与えないようにしましょう。

ヒルズの獣医師は「食べさせたいフードだけを出し、食べなければ下げる」を繰り返し2~3週間辛抱強く続ける方法を提案しています。
最初の数日は猫が不満げに鳴いたりおやつをねだるかもしれませんが、そこで屈して好物を与えてしまうと元の木阿弥です。
健康な成猫なら丸1日程度食べなくてもすぐに命に関わることはありませんので(※ただし子猫は低血糖の危険があるため除く )、お腹が減っても今出されたものしかもらえないと理解させることが重要です。
どうしても頑固な場合は、少量だけ好きなフードを混ぜて匂いを付けるなど妥協しつつ進めても構いません。
絶対に猫を飢えさせない範囲で、しかし猫の要求に振り回されない一貫した姿勢をとることで、多くの場合時間はかかっても偏食は改善できます。
途中で体重が大きく減ったり丸一日以上全く食べないようなら無理をせず獣医師に相談してください 。

獣医師に相談する: 偏食がどうしても治らない場合や、急な食欲不振・体重減少を伴う場合は動物病院に相談しましょう。
歯の痛みや内臓の不調など、偏食の裏に病気が隠れていることもあります。
獣医師は身体検査や血液検査などで原因を調べ、必要に応じて食欲増進剤の処方や療法食への変更など専門的な対処をしてくれます。
市販のフードを色々試しても食べない場合、一度獣医師に相談してみる価値があります。

市販の偏食対策製品やサプリメント紹介

猫の偏食対策に役立つ市販のフードやサプリもいくつか存在します。
以下に代表的なものを紹介します。

高嗜好性キャットフード

猫の「食べムラ」対策として、各メーカーから嗜好性を高めた特別なフードが発売されています。
例えばロイヤルカナンの「エクシジェント(EXIGENT)」シリーズは、偏食傾向のある猫向けに開発されたフードです。
中でも「アロマ エクシジェント」は香りにこだわる猫のために食欲をそそるアロマを配合した製品で、「食いつきが悪い・飽きて食べなくなる」といった悩みを持つ成猫向けに作られています。
このように香りや粒の食感を工夫して猫の好みに訴えるプレミアムフードを活用するのも一案です。
ただし一時的にそれで食べてもらっても、将来的にはより幅広いフードに慣らすことも考えましょう。

食欲増進サプリ・ペースト

食が細い猫や偏食の猫には、高カロリー高栄養のペースト状サプリメントを補助的に与える方法があります。
例えばビルバック社の「ニュートリプラスゲル」や、アース・ペット社の「猫スタミノール」などが代表です。
猫スタミノールはマグロ風味のペーストでタウリンや各種ビタミン・必須脂肪酸を配合した栄養補完食であり、「食欲がないとき」「高齢猫の栄養補給」などに役立つとされています。
嗜好性が高くそのまま指に取って舐めさせたり、フードに混ぜて使うことができるため、偏食で十分食べない猫の栄養補給サポートになります。
ニュートリプラスゲルも同様に高エネルギー・高嗜好性で、少量でエネルギーやビタミン補給が可能なため動物病院でも推奨されることがあります。
これらはあくまで補助食品であり主食の代替にはなりませんが、「どうしても食が細い時期のカロリー補給」「投薬時に混ぜて与える」といった用途で活用できます。

液体タイプの総合栄養食

偏食や食欲不振が続いて固形物をなかなか食べない猫には、飲む流動食タイプのフードも市販されています。
デビフペット社の「カロリーエースプラス(猫用)」は代表的で、ミルク風味の液状総合栄養食です。
離乳期の子猫から老齢期で噛む力の弱った猫まで対応でき、飲むだけで必要な栄養補給ができる設計になっています。
タウリンや各種栄養素も含まれ、シリンジ(注射器型スポイト)給餌にも利用できます。
固形フードをどうしても受け付けない時期に一時的に使ったり、通常の食事に少し混ぜて風味付けするなど、応用的に使えるでしょう。
その他にもヒルズ社のa/d缶(病中・病後の高栄養食)など、療法食系の高嗜好ウェットもありますが、これらは主に病気治療用ですので偏食のために安易に使うのは避け、必要なら獣医師と相談してください。

その他の工夫グッズ: サプリメント以外では、上述した食器(浅く広い皿や台座付きボウル)や、フードにふりかけるタイプの猫用ふりかけ製品(市販の鰹節パウダーやササミふりかけ等)も市販されています。
偏食対策グッズとして売られているわけではありませんが、結果的にこうしたアイテムが偏食改善に役立つことがあります。
例えば高さ調節可能なフードボウルは高齢猫の食事を助け、ひいては偏食(正確には食べにくさによる食欲不振)の改善につながります。
また市販のおやつを上手にご褒美として活用するのも手です。
偏食の矯正訓練中に、決められたご飯を食べられたら少量のおやつを与えるなどポジティブ強化を用いると、猫も学習しやすくなります 。

アドバイスとまとめ

猫の偏食は、生まれ持った習性から飼い主の接し方、周囲の環境や体調まで、さまざまな要因が関与する複雑な問題です。
獣医師や動物栄養学の専門家は、子猫の頃からの多様な食経験と適切な食習慣づけが偏食予防の鍵だと強調しています。
また万一食欲不振が長引く場合は単なる好き嫌いと自己判断せず、早めに獣医師の診察を受けることも強く推奨されています 。

偏食の改善には時間がかかることもありますが、紹介した対策を組み合わせて粘り強く取り組めば、少しずつでも食べられるものが増えていくでしょう。
飼い主としては猫の嗜好やこだわりを尊重しつつ健康のために妥協しない姿勢が大切です。
愛猫が元気に長生きできるよう、栄養バランスのとれた食生活を送れるようにサポートしてあげてください。
偏食を克服し、喜んでご飯を食べてくれる姿を見ることは、きっと猫との暮らしをさらに豊かにしてくれるはずです。

ポイントのまとめ

子猫期
多様な風味・食感の食事に慣れさせ、偏食を防ぐ(好みは生後数ヶ月で固定されるため)  。

成猫
新奇恐怖による偏食が多い。
飼い主が好物ばかり与えることも原因になり得るため注意 。環境ストレスや過去の嫌な経験も影響する。

高齢猫
嗅覚や代謝の低下、歯の痛みなど体の問題が偏食・食欲不振を招く。
体調不良の可能性も考慮し、必要に応じて治療する。

嗜好要因として
ニオイ・食感・温度・形状・味が猫の好き嫌いを左右する。
ニオイ重視で、温める・鮮度を保つなど工夫が有効。

偏食を続けると栄養不足(タウリン欠乏など)や肥満による病気リスクが高まる。
極端な食事拒否は肝リピドーシスを招き命に関わる 。

対策として・・・

  • 徐々に新フードへ切り替える
  • トッピングで誘う
  • 温める
  • 小分けにして新鮮なものを与える
  • 器や環境を整える
  • 運動させる
  • 時間を決めて下げる

猫の要求に振り回されず一貫した方針で根気よく臨む 。

市販製品では高嗜好性フード(例:香り重視のアロマ・エクシジェント) 、高栄養ペースト(猫スタミノール等) 、流動食(カロリーエースプラス) などがある。それぞれ状況に応じて利用し、主食を食べる助けにする。

専門家の助言を仰ぐことも忘れずに。
丸一日以上食べない、急激な体重減少、明らかな体調不良を伴う偏食は早急に獣医師の診断を受ける。
必要なら医療的介入(食欲増進剤や療法食)も検討する。

以上、猫の偏食について年代別の原因と対策を詳述しました。
猫の偏食に悩む飼い主さんにとって、本回答が具体的な改善のヒントになれば幸いです。
偏食を克服し、毎日の食事をおいしく楽しんでくれるようになることを願っています。