若山動物病院ブログ
折れた
数日前から歩き方が変なんです。
でも触っても痛そうじゃ無いし・・・
それに歯も折れちゃってるんです!
外に出てます?
体中、擦り傷があるんですが?
なるほど足をつきません。
でも食べているそうなんです。
そんな猫ちゃんが来ました。
検査の結果は・・・
大腿骨の骨折と肝臓の損傷でした。
こんな状態でも食べられるって、すごい気力ですよね!
骨とその周囲には、神経や血管がいっぱいです。
そのため骨折すると出血し腫れ、すごい痛みが出ます。
骨が折れたり欠けたりすることを、「骨折」と言います。
ちなみヒビが入っても凹んでも、骨折と言います。
骨折を起こすには、骨に相当大きな力がかかる必要があります。
また弱い力でも、同じ場所に繰り返し力がかかり続けると骨折することがあります。
骨が弱っていて、弱い力がかかるだけで骨折することがあります。
骨折はレントゲン写真で診断しますが・・・
オカルト骨折と言って、レントゲン検査だけじゃ骨折が見つからない場合もあります。
このような場合には、CT検査やMRI検査を行います。
MRI検査は・・・
炎症の状態もわかる事もあるので、骨折周囲の筋肉などの詳しい状態を知ることもできます。
骨は折れても、治る力を持っています。
ただ折れた場所や折れ方によって、骨の治り方は大きく違います。
ちなみ「複雑骨折と単純骨折」の違いを勘違いしている方がいます。
「複雑骨折」とは、折れた骨が皮膚の外に出ている状態を言います。
つまり折れている骨が肉眼で見える状態が「複雑骨折」です。
だから一箇所しか折れてなくても複雑骨折なのです。
今は骨が肉眼で骨が見えている場合には「開放骨折」って言うことが多くなりました。
「単純骨折」とは、骨折しても皮膚から骨が出ていない状態を言います。
つまり骨がバラバラに折れていても、単純骨折なのです!