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若山動物病院ブログ

治りの悪い口内炎

治らない口内炎に罹った猫ちゃんの治療を行なっています。
痛みを伴っているのか水を飲むのもフードを食べるのも少量で、痩せ細っています。

怒った時に口を大きく開くので、見ることが出来ますが・・・
顔に触ることもできません。
口の中の状態を確認しようとすると、顔を背け前足で手を跳ね除けるなど拒絶です。
それだけ、強い痛みがあるんでしょうね。

炎症を起こしている部分が真っ赤!
口内炎は頬や口の中、歯周にまで広がってしまっています。
しかもチョット触るだけでも患部からジワッと血が流れ出してしまういます。
このような場合、口内炎以外にも歯周炎など他の病気も併発していることもあります。

そうなんですよ!
口の中の炎症だから口内炎、かと思ったら・・・腫瘍ってこともありました。

そのため場合によっては、赤くなった組織の一部を採取し検査を行います。
また猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ)やカリシウイルス感染症などの感染症もチェックします。
今回の場合も、全身を調べました。

細菌感染
歯周組織の免疫異常
吸収病巣
感染症

そこで、まず口腔内の細菌を殺しました。
この段階で口臭が激減し、食べ始めました。
しかし治ったわけではありません。

歯石の除去と、その際に見つかった吸収病巣の治療です。
腫れた組織も外科的に除去です。
そしてプラズマ治療と幹細胞療法です。

口内炎を発症する原因は、不明と言われています。
それは口内炎を起こす原因が、口の中だけじゃ無いからです。

そのため口内炎を治すには、原因を取り除くこととは言っても・・・
原因が特定できないため、治療に困難を伴います。

しかし多くの場合は、歯垢や歯石から歯周組織が過剰に反応して炎症を起こすとされています。
このような場合は、抜歯で良くなります。

でも、でも、それでも困難な場合があります。