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若山動物病院ブログ

芽吹と乾燥

千葉県佐倉市の『若山動物病院』の千明です。

4月に入り気温も上がって芽吹の季節がやってきました。
太陽の光を浴びて元気に大きく育とうと、病院の草花たちは一斉に葉を広げています。

芽吹

今の季節は植物が新芽を出すように、ワンちゃん猫ちゃんも新しい毛に生え変わる「換毛期」を迎えます。
春の換毛期はさまざまなトラブルをおこしやすく、注意が必要な時期でもあります。


病院にも春の換毛期で影響を受けている子がいます。
それは病院犬3頭の中で1番お肌がデリケートなルーサー ▼•ﻌ•▼

ルーサー

換毛期にはよく後肢でカキカキしたり、前歯でカミカミしたりしている姿を見かけます。
今日も左脇胸にカミカミして毛が束になっている場所を発見。

噛み跡

新たに皮膚炎ができたのかと毛をかき分けてみると、赤くなっていたりブツブツができていたりする様子はなし。
カミカミはしたけど毛折れや脱毛するほどでもない。

無症状皮膚

皮膚専用カメラを使ってさらに細かく確認してみると、小さなフケがたくさん出ていました!

皮膚拡大


冬から春にかけての換毛期は寒暖差が大きく、その影響で皮膚がストレスを感じて皮脂のコントロールがうまくいかなくなってしまいます。
皮脂のバランスが崩れてしまうと皮膚が潤いを失って乾燥肌を引き起こし、またストレスによりホルモンバランスや自律神経が乱れると皮膚の新陳代謝やバリア機能も低下してしまいます。
乾燥やバリア機能の低下をおこした皮膚はさまざまな刺激に敏感になり、痒みや炎症などの皮膚トラブルをおこしやすくなります。

春の換毛期による皮膚トラブルには、保湿と皮膚のバリア機能を低下させないことが大切です。
換毛期で毛がよく抜けるからといつも以上に時間をかけてブラッシングをしたり、シャンプー時にゴシゴシ洗ったりしてしまうと、それも皮膚への刺激につながるため注意が必要です。
今の時季にブラッシングをする際にはブラシを皮膚に優しいものに変えたり、1日で全身ブラッシングしようとせずブロックごとに分けていつも以上に優しく丁寧におこなうことをオススメします。
またシャンプーは温度や力加減に注意して皮膚に負担をかけないようにしましょう。

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