若山動物病院ブログ
瀉血って読めますか?
千葉県佐倉市『若山動物病院』の植松です。
こんにちは、みなさんいかがお過ごしでしょうか?
私がブログを書かせていただくときは、雨のことが多いですね…
雨女なんでしょうか?
花粉も心配ですが、安定しない天気のせいで、お肌やお腹の調子を崩してしまっている子が多いです。
今日はゆっくり、休憩する時間に当てて見てください(^ ^)/
何度か『お知らせ』させていただいておりますので、みなさんご存知かもしれませんが、若山動物病院『春の健康診断』実施中です!!!
フィラリア・ノミダニ・ワクチン・狂犬病などの予防接種のご来院に合わせて、健康診断を受けていかれる方が多いです。
5月末までとなっておりますので、お早めにご予約の程よろしくお願い致します。
診断結果は、約1週間後ご来院時にお話させていただいております。
春の健康診断は、3月からスタートしていましたので、処置まで進んでいる子もいるんですよ。
健康診断の結果、時たま血液ドロドロ状態の子が見つかることがあります。
これって脱水なのか?多血なのか?悩みます!
多血と脱水は、どちらも血液がドロドロなんですが脱水は水を飲めば改善します。
これを『相対的赤血球増加症』って言います。
でも多血では脱水ではないため、水を飲んでも改善はしません!
多血症になると、血液中の赤血球の割合が正常範囲を超えて高〜くなっています。
血液が少ない=貧血(倒れてしまうイメージ)はわかるけど、その逆で血が多いんって…
んー…酸素をたくさん運んでくれるからいいのでは!?
と思われてしまうかもしれませんが
赤血球が危険域まで増加している場合は、血液量の増加(たくさんの血液を押し出すために心臓への負担)や、血液の粘り気が強すぎる(血液がドロドロになることで血栓のリスクが上昇)ことなどにより、さまざまな病が出てくる可能性があります。
気を失って倒れてしまう子もいます!
さほど赤血球容積(ヘマトクリット)が高く無くても、症状が出てしまう子がいます!
そのため、この子たちは瀉血(しゃけつ)と言う治療方法を行います。
瀉血とは、体内から人為的に血液を抜くことを言います。
血液を抜くことによって、赤血球に含まれる鉄を欠乏状態にして、新たに赤血球が造られるのを抑える!
これが瀉血の効果なんです。(体内で利用される鉄のほとんどは、再利用品なんです)
数週にわたって幾度かの治療を受けていただいた結果です。
もちろん、その子が抱えている病や個体差によって赤血球の割合には若干のばらつきがあります。
そのため、全身的な検査をさせいただいてからの対応です。
ただ、その子にとっての正常値を把握することによって、変化がわかり、異常が検出されやすくなります。
定期的な健康診断が、早期発見に繋がるんですね。
健康を勝ち取りましょう!!!
ちなみ人では喫煙により、多血症になることがあります!
これは喫煙によって全身への酸素の供給量がへ減ることでの代償として、見られるそうです。
禁煙により改善するってことですから、タバコ注意です。