若山動物病院ブログ
口腔トリコモナス
千葉県佐倉市の『若山動物病院』の新垣です。
突然ですが、みなさんは口の中に寄生する「トリコモナス」って聞いたことありますか~??
当院では歯周病検査をした際にごくたまに発見されます…!
⇩顕微鏡で見た映像です⇩
白く写っているのがトリコモナスの体の部分で、この写真には2匹写っていますね👀
トリコモナスは他にも腸内に寄生するタイプのトリコモナスも存在します。
区別するために、口の中に住むトリコモナスは「口腔トリコモナス」と呼びます(。-`ω-)
トリコモナスはひとつの細胞で成り立つ「原虫」に分類されます。
とても小さい微生物のため顕微鏡ではじめて観察することが出来ます。
「口腔トリコモナス」は口の中に住みつき、唾液を介して感染します。
唾液が付いたお皿や水飲みの器を共有することでも感染を拡大させてしまいます。
多くの脊椎動物に寄生し、ワンちゃんやネコちゃんだけでなくヒトにもうつりますので注意が必要です⚠
口の中に寄生して悪さをしますので、口の中はもちろん、唾液腺などにもトラブルをもたらします(><)
・口が臭う
・歯茎の腫れ
・歯茎が下がっている
・歯が抜ける&揺れている
・歯の痛み(食べが悪い・食欲不振)
・目の下の頬が腫れる
・顔や口を触るのを嫌がる
など多くの症状が引き起こされます(◎_◎;)
口の中のトラブルは「口腔トリコモナス」だけでなく、他の細菌や歯周病菌も原因のうちのひとつです。
が、「口腔トリコモナス」が寄生している場合は、他の菌たちも活発になっていきます⚠
口の中の環境自体を破壊していくのです(;^ω^)
予防するためには、、
①日頃からデンタルケアをする
歯垢や歯石が付きづらい生活習慣(歯ブラシなど)を心掛けることで、「口腔トリコモナス」が住みにくい口の環境を作りましょう♪
②飲み水などの器を共有しない
同じお家の子を別々の器にするのは難しいかもしれませんが、外出先でお友達と一緒の飲み水を使わずにマイペットボトルを持参しましょう♪
とあるドックランで設置してあったお水を飲んだ後に「口腔トリコモナス」が見つかった子もいるので注意です⚠
「口腔トリコモナス」について知って、普段の小さい事から気をつけてみましょう♫