若山動物病院ブログ
軟便が続く?実は子宮の病気かも!
ワンちゃんの下痢や軟便が続く?その原因は、実は「免疫の乱れ」から子宮の病気を引き起こしているからかもなんです!
「ワンちゃんのうんちが柔らかいなぁ•••でも•食欲もあるし、大丈夫かな?」
そう思っていたら、 実は子宮の病気だった! というケースがあります。
特に子宮蓄膿症は、典型的な症状としてのオリモノやお腹の張り、また熱もが出ないこともあります。
そのため下痢や軟便の原因が「まさか子宮の病気だとは思わなかった…」 という飼い主さんが少なくありません。
実は、この見逃されやすい子宮の病気には「免疫の乱れ」が大きく関わっています!
免疫システムの乱れが腸と子宮に影響!
ワンちゃんの免疫システムは、体内に入ってくる細菌やウイルスと戦う大切な役割を持っています。
しかし、ホルモンバランスが崩れると免疫の働きも変化してしまい、その結果思わぬ病気につながることがあります。
免疫の乱れが引き起こす悪循環
1️⃣ ホルモン変動が起こる(特に発情後)
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2️⃣ 免疫力が一時的に落ち、子宮に細菌が入りやすくなる
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3️⃣ 子宮内で細菌が増殖し、炎症が起こる
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4️⃣ 全身の免疫システムが活性化し、腸の働きが乱れる
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5️⃣ 下痢や軟便が続く!
このようにワンちゃんの体には「子宮の異常」を防ごうとする過程で、腸の動きを変化させる ことがあります。
軟便+こんな症状があれば要注意!
- なんとなく元気がない(でも動ける)
- 水をたくさん飲むようになった
- 少しだけ食欲が落ちた(でも食べる)
- 体重が減ったような気がする
- お腹を触ると少し嫌がる
下痢や軟便が続いているだけでは「消化不良かな?」と思ってしまいます。
しかし実際には免疫系が、子宮の炎症と戦っているサインかもしれません!
実にカラダの作りは、とっても複雑なんですよ!
免疫バランスを整え病気を防ごう
下痢や軟便が1週間以上続くなら病院へ!
「食べてるし元気だから大丈夫」
実は食べていても、カラダの中では何か起こっている場合もあります。
そのため下痢や軟便でもウンチの検査だけでなく、血液検査やエコーでチェックすることもあります。

定期的な健康診断を受ける
特に発情後2カ月以内はホルモンバランスが崩れやすく、免疫の状態が弱くなる時期です!
カラダの中の異常を発見するには、健康診断を受けることも重要です。
避妊手術を検討する
避妊手術をしていないワンちゃんは子宮の病気リスクが高くなる ため、手術を検討します。
手術は、1回目の発情前が良いとされています。
ただ高齢であったり持病を持っている場合には、手術が出来ない場合もあります。
そのような場合には、ご相談下さい!
まとめ
「ただの下痢や軟便」だと思っていたら、実は免疫システムが戦っていた!」 なんてこともあります。
ワンちゃんの免疫と腸の健康を守るために、 長引く下痢や軟便は見逃さず早めにチェック してあげましょう!
【参考記事】