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骨と関節の病気が多い

scottish

スコティッシュフォールドは愛らしい丸顔と折れ耳で、ファンの多い猫種です。
そのため人気も高く、飼われているご家庭も多いかと思います。

しかし見た目の可愛らしさの裏には、遺伝的に起こりやすい病気が隠れています。
特に注意したいのは、骨・関節の病気(骨軟骨異形成症)です。

目次

骨と関節に関わる病気

スコティッシュフォールドの耳が折れているのは、「遺伝子の変化」によるものです。
この変化により耳の軟骨が硬くなり、曲がってしまうんです。
これが折れ耳になる理由です。

実は耳だけでなく・・・
全身の軟骨や骨にも影響を及ぼしていることがあります。
これを「骨軟骨異形成症」と呼びます。

骨軟骨異形成症の発症のメカニズム

折れ耳になるのは、 「FD(Folded ear gene)」 という遺伝子の変異によるものとされています。
しかもFD遺伝子は「優性遺伝」なんです。
だから片親が折れ耳なら、産まれた子にが折れ耳になる確率が高くなります。

もし両親とも折れ耳(FD×FD)であった場合には・・・
子猫にはFD遺伝子が2つ揃うため、重度の骨軟骨異形成症になってしまうことがあります。

症状とケア

  • 歩き方の異常:後ろ足をかばう、びっこをひく
  • 尾の硬直:しなやかに振れず、固い棒のようになる
  • 関節の腫れや変形:かかとや足首が太く見える
  • 痛み:触られるのを嫌がる、動きが鈍い
  • 若齢でも発症:若くても症状が出ることもある

残念ながら、根治することはできません。
そのため治療の中心は関節の痛みを軽くし「症状を和らげ、生活の質を保つ」ことです。

環境改善

  • 段差をなくし、スロープを設置
  • 高すぎるキャットタワーは避ける
  • 柔らかくて滑らない床材を用意
  • 体重管理は重要です。肥満は関節への負担・・・

飼い主さんへのチェックポイント

  • 歩き方や尾の動きに違和感はないか?
  • ジャンプや階段を避けてはいないか?
  • 突然の足の麻痺や激しい痛みの様子は?

これらのサインが見られたなら、相談してください。

まとめ

スコティッシュフォールドは、見た目の可愛らしさから人気のある猫種です。
しかし「骨」に、大きなリスクを抱えている猫種でもあります。
「早期発見」のためにも、日々の生活の中でチョットした変化に気づいてあげて下さいね!
「うちの子はまだ若いから大丈夫」
そう思わずに、今から備えてあげることが長〜く健康に過ごす秘訣です。