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若山動物病院ブログ

リフィーディング症候群って?

保護した猫ちゃんが、ガリガリ!
もうこれ以上痩せないよ、と言うくらいに痩せている。
とても可哀想!

でも病気で、食べても痩せちゃうのか?
それとも健康でも、食べられなくて痩せちゃったのか?
原因は何であれ、栄養を撮ることが長い間出来なかったことは間違いはありません。

あのさ・・・
俺たちってさ、2~3日食べないと
肝リピーシスになっちゃうんだよ!

カンリ・・・
カンピリなんちゃらって、なんじゃ???
わかんないこと言われちゃっても、わかんない!

肝リピドーシスとは
簡単に言ったら脂肪肝のことだよ!脂肪肝!

そうなんです!
猫は、数日食べないでいると・・・
肝臓に脂肪が過剰にたまってしまうんです!

そして肝臓機能がおかしくなって、正常に働かなくなってしまう・・・
そして、さらに痩せ痩せになってしまうのです。

それは別として・・・
ガリガリの猫を保護したら、どうする?
思わず栄養あるものを、いっぱい食べさせちゃうでしょ?

はッ?
何が言いたいの??
ガリガリってことは栄養状態が悪いんだから、
いっぱい食べさせて栄養つけてあげたいじゃん?

強制給餌の様子
保護した猫ちゃんにフードを食べさせているところです!

実は、それって場合によっては危険なこともあるんです!

栄養状態が悪い期間が続いてたところに、いきなり十分な量の栄養を補給すると・・・
なんと、代謝障害を起こしてしまうんです!

そうなんです!
飢餓状態後に一気食いしてしまうと、死に至ってしまうこともあるんです!
これを「リフィーディング症候群」と言います。

保護した子が痩せてガリガリだと、高栄養食をあげたくなります。
しかもガツガツ食べる姿を見ていると、ほんわかと気持ちが温かくなりますよね。
でも実際には、保護直後にお腹いっぱいになるほど食べさせちゃダメなんですよ!

なぜって?
胃の中に急に食べ物が入ると、膵臓からインスリンが大量に分泌されます。
インスリンが分泌されると、ブドウ糖を体内に取り込まれるのですが・・・
その際に、一緒に血液中のリン、カリウムなどまでも取り込まれちゃうんです。
その結果、脳や心臓、筋肉などに障害を起こし心不全や呼吸不全、意識障害などが出ちゃいます。

だから保護した子への栄養補給は
用心用心!

この状態は、重症の糖尿病の子にインスリン治療を始める時も同様です。
糖尿病は、栄養源としてのブドウ糖を体の中に取り込めないと言う病気です。
その原因はインスリン不足!

治療のためにとドーンとインスリを注射すると・・・・
血液中のリン、カリウムなどまでもが・・・
その結果、同じようなことが起きちゃうんです!

何事も最初!
最初が肝心なんですよ!

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