若山動物病院ブログ
脾臓は謎の臓器
健康診断で、脾臓にデキモノがあることを発見!
脾臓はお腹の中の左上の方にある、肝臓に似たようたような色をした臓器です。
脾臓って何してるの?
肝臓や腎臓の働きは知ってるけど、脾臓は知らないんです!
そうなんですよ!
「脾臓」は結構大切な仕事をしているのんですよ!
でも、その働きを知っている飼い主さんは意外と少ないかもです。
肝臓や腎臓のように、目立った働きをしていません。
しかも脾臓は、血液検査で調べられる項目もありません。
そのため、その存在を忘れられている・・・
そんな臓器が脾臓なんです。
脾臓は出産前の赤ん坊のときに、赤血球と白血球を作ります。
そして生まれた後は、リンパ球を作るようになります。
そのためか脾臓の中には抗体を作るリンパ球が多く含まれ、免疫に深い関係がある臓器です。
脾臓は「血液の貯蔵所」としての働きもしています。
運動で筋肉に血液を必要とするとき、また事故などで出血したとき脾臓はギューッと縮みます。
そして中に溜めてあった血液を送り出し、体の中を流れる血液の量を増やし調節します。
また「赤血球の墓場」ともよばれ、老化や変形した赤血球を取り除く働きもしています。
その際に赤血球の中の鉄分をリサイクルし、無駄にしないような仕組みになっています。
手術で脾臓を取っちゃうって聞いたけど・・
脾臓って無くても大丈夫なの?
脾臓が無くても肝臓や骨髄などが代わりに働いてくれるんだよ!
だから、普通の生活には問題もなく生きていくことができます。
しかし脾臓は抗体を作ったりする働きを持つため、脾臓が無いと感染には弱くなってしまいます。
また脾臓が無いと、出来の悪い赤血球が作られてしまうこともあります。
脾臓には、よくデキモノができます。
その多くは健康診断時に発見されたり、他の臓器の超音波検査をしている時に発見されます。
脾臓は、まだ解明されていない機能もあると思われている『謎の臓器』なんです。